沖縄最終日もブルペン入りした阪神・藤浪=宜野座球場(撮影・中島信生)【拡大】
黄金ルーキーが宜野座のブルペンのマウンドに仁王立ち。長い右腕をしならせ、剛球を投げ込む。前日も、一昨日も見た光景だった。藤浪が3日連続でブルペン入りした。気温19度と、どんどん暖かくなる沖縄の気候のように、右腕の状態も上昇。3連投で、沖縄生活のラストを飾った。
「(キャンプでは)技術的に何か上がったか、というと、そういうわけじゃないんですけど、自分のベストに近づくことができた。(3連投に)特に深い意味はないですけど、キャンプ(残留練習)最終日で、あしたも練習はないので」
期待と不安で始まったプロ野球のキャンプ。けがもなく無事に完走した右腕は、充実感を漂わせた。
残留練習最終日。前日23日のシート打撃に登板した際にも課題に挙げた、直球のシュート回転の修正に取り組んだ。15度目となるブルペンに入り、40球。22、23日と3日連続となった投球練習で、片山ブルペン捕手に「シュートしてたら言ってもらっていいですか?」とお願いした。問題点を改善するための志願のブルペン入りだった。決め球のカットボールなど変化球には手応えを感じており、あとは自慢の剛球に磨きをかけるだけ。現在、状態は「8割ぐらい」というが、3月上旬に予定している実戦初登板に向けて、練習地を沖縄から関西へと戻し、牙を研ぐ。
「悪くはなかったと思いますけど、ベストではないので、しっかりやっていきたい。(実戦が始まれば)毎試合ベストに合わせていきたいです」
この日のヤクルトとのオープン戦で、先発ローテ入りを目指す岩本、秋山が結果を残せなかった。南国の地で、徐々に本来の姿を見せ始めた背番号19。まずはコンディションを上げて、実戦で答えを出す。(西垣戸 理大)
(紙面から)