薬害オンブズマン:医学論文捏造医師に罰則を

毎日新聞 2013年02月25日 02時30分

 医学論文の捏造(ねつぞう)や不正疑惑が相次ぎ発覚する事態を受け、民間の医薬品監視機関「薬害オンブズパースン会議」(代表・鈴木利広弁護士)が24日、第三者による調査体制の構築を求める要望書をまとめた。

 医学論文不正をめぐっては昨年6月、元東邦大准教授が執筆した少なくとも172本の論文に不正が発覚。また京都府立医大のチームが降圧剤の効果を調べた論文3本に不正の疑いが浮上し、相次いで撤回された。多くは患者を対象に薬や治療法の効果を調べる「臨床試験」に基づくもので、不正が薬害につながる恐れもある。

 要望書は不正の背景に、論文が昇進などを有利にする「成果主義」や倫理観不足があると指摘。研究者の所属機関や学会による内部調査だけでなく、第三者による調査制度を国主導で作るよう求めた。

 さらに不正が発覚した場合の懲戒処分に指針がないことも問題視。国が新たに指針を定め、悪質な不正を行った医師は厚生労働省医道審議会に諮り、医師免許取り消しなどの行政処分を行うべきだとしている。

 同会議事務局長の水口真寿美弁護士は「発覚した不正行為は氷山の一角で、医療界が自律的に再発防止に取り組む動きは鈍い。厳しく調査して処分すべきだ」と話す。要望書は26日、厚労相と文部科学相、日本医学会、日本学術会議に提出する。【久野華代】

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