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先日、緊急避妊について、全国的に普及を勧められている日本家族計画協会http://www.jfpa.or.jp/ の北村先生が熊本にお越しになり、緊急避妊について講演会がありました。内容は、ノルレボを中心とした、緊急避妊法についての講習会であり、Dr北村のJFPAクリニックhttp://www.jfpa-clinic.org/index.phpの話も含めて、日本の現時点での話や韓国の現況などの話もありました。
そうした内容により、当院での緊急避妊の方法を平成24年8月1日より改定することとしました。
#1 当院での緊急避妊の方法として、ノルレボを推奨する。
#2 基本的な処方は、ノルレボ2錠と、それに引き続く低用量ピルを2週間分とする。
#3 診療時間内の緊急避妊時の処方料金は、自費で15000円+消費税とし、時間外は20000円+消費税とする。
以上の形を基本とします。緊急避妊のお値段が高く、それで躊躇するという話もあります。しかし、元々の薬剤のお値段が高いこともあり、これを安く処方することはできません。
韓国での話も衝撃的でした。韓国では、緊急避妊薬を、一般薬として薬局で購入できるようにした結果、ピルに比べ、緊急避妊薬が広く普及し、結果としてピルによる避妊ではなくては、緊急避妊薬による避妊という概念が広まってしまった、と。その結果として予想されるのは、中絶の件数が増えるという皮肉な結果となります。
緊急避妊薬は、高価なものであり、その金額と緊急避妊という行為の妊娠成立への不安から、今後より確実な避妊への誘導できるようなものでなければならない、というわかりやすい日本での戦略です。
ノルレボを使っても、1.29%程度の妊娠成立が生じます。これは厳密にノルレボを必要とした緊急避妊を確実に実行した場合です。しかし、ノルレボ使用前後にコンドームを中心とした避妊が実際におこなわれば、コンドームの失敗率を考慮すると妊娠成立の可能性はこれよりも高くなります。
そのため、ノルレボ使用前の、性交歴をきちんと確認すること、ノルレボ服用後の避妊効果を高めるため、ノルレボ後のピルの服用をともなうこと、これが今回の改定のもう一つの柱でもあります。
すこしでも人工妊娠中絶術をおこさなくてもいいように、望まない妊娠がせいりつしないように、と願い、ノルレボをより積極的に導入することとしました。
また先日当番医の際に、ノルレボを処方しつくして、在庫がなくなり仕方なくヤッペ法を推奨せざるを得なくなりました。こうした経験から、今後はノルレボの在庫を大きく増やし、こうしたことの二度とないように、と配慮いたしました。
約2時間の成果です。すっきりとしました。日々草を追加しました。