近畿日本鉄道が来春の全面開業を目指し建設を進める高さ日本一の複合商業ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)について、関西大学大学院の宮本勝浩教授らは12日、開業初年度の近畿圏での経済波及効果が約4938億円に上るとの推計を発表した。
宮本教授らはハルカスの初年度の売上高について、物販で約1564億円、飲食で約29億円、施設などの利用料で約61億円と予想。建設にかかる初期投資なども含めると、近畿圏の経済波及効果は5千億円程度になるとした。開業2年目以降5年間程度は、約2587億円の経済波及効果が続くとみている。
宮本教授は「(昨年5月に開業した)東京スカイツリーと同規模の経済波及効果。ハルカスは百貨店の売り場が大きいことが奏功しそう」と分析している。
宮本教授は阪神タイガース優勝に伴う近畿圏での経済波及効果も推計。平成15年は1481億円、17年は643億円としていた。