自民党の脇雅史、民主党の池口修次両参院国対委員長は３０日午前、国会内で会談し、国会の同意が必要な政府の人事案を審議する手続きに関し、事前に報道された場合は国会提示を認めないとする現行の取り決めを撤廃することで合意した。これまで見直しに慎重だった参院民主党が同意したことで、「事前報道ルール」は今国会で撤廃されることになった。

　両党は、政府が人事案を衆参両院の議院運営委員会代表者でつくる「合同会議」に内示する手続きも廃止することで一致した。

　事前報道ルールは２００７年１０月、当時の西岡武夫参院議院運営委員長が国会同意人事案の事前報道に反発し、衆院側と申し合わせた。自公両党は２月中に日銀総裁人事を提示する方向で検討しており、混乱を避けるためにも同ルールの見直しを民主党に求めていた。【岡崎大輔】