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「内田慶ありがとう!」伏見 涙の絶叫V

G1「第51回オールスター競輪」決勝が15日、一宮競輪の12Rで行われ、山崎芳仁の逃げに乗った伏見俊昭(32=福島・75期)が追い込んで優勝。賞金4200万円(副賞含む)とグランプリ08の出場権を獲得した。伏見のG1優勝は4年ぶり3回目、オールスター競輪優勝は7年ぶり2回目。2着は伏見マークの紫原政文。逃げた山崎は6着に終わった。

 笑顔も胴上げもないG1制覇だった。「山崎君のおかげで優勝できました」。淡々とレースを振り返った伏見は「最後に1つ言わせてください」と沈痛な表情で切り出すと「初日に不慮の事故で亡くなった…内田慶ありがとう…」。泣きながら天国に向け絶叫した。

 複雑な気持ちで迎えた大一番だった。「親交が深かったし、(決勝の)発走機でも内田君のことを思っていた」。それでもレースではいつも通りの走りでファンの期待に応えた。前を任せた山崎がスピードよく主導権を握り、すんなり番手を回るという絶好の展開。3番手の紫原と外を迫る新田の動きを見極めて踏み込み、4年ぶりのG1制覇を成し遂げた。「選手として闘争心だけは失わないように、レースに集中することだけを考えた」と苦しかった胸の内を明かした。

 肉体面でも厳しい大会だった。北京五輪直後の復帰戦。「永井君の銅メダルは日本の意地を見せられてうれしかった。でも、自分も永井君と一緒にメダルを獲るはずだった」。自転車競技から競輪に気持ちを切り替えて挑んだ初戦は山崎と共倒れに終わった。しかし2走目が渡辺一成、準決勝が佐藤友和、そして決勝が山崎と「頼もしくて強い若手のおかげ」で2年連続6回目のグランプリ出場権を獲得した。五輪出場のためレースを離れていた期間があり、賞金ではグランプリ出場は難しかっただけに、ここ一番での勝負強さを発揮した。「五輪に向けた練習が間違っていなかったからこそ優勝できた。これから追い込み型になる考えは全くないし、メンバーに応じた走りで頑張るだけ」。伏見にとってさまざま思いがよぎる優勝となった。

 ◆伏見 俊昭(ふしみ・としあき)1976年(昭51)2月4日、福島県生まれの32歳。県立白河実高卒。95年4月プロデビュー。通算成績は982戦303勝。通算取得賞金は10億7385万円。主な優勝は第44、51回オールスター(01、08年)、第57回日本選手権(04年)、グランプリ01、07。自転車競技では04年のアテネ五輪・チームスプリントで長塚智広、井上昌己とともに銀メダル獲得。08年の北京五輪・ケイリンは1回戦、敗者復活戦敗退。1メートル81、86キロ。血液型O。

 ▼決勝VTR 佐藤―有坂―新田―神山―山崎―伏見―紫原―小嶋―山口で周回。赤板で小嶋―山口が前へ。この動きに続いた山崎が打鐘で小嶋を抑える。伏見―紫原が続き、中団に新田―神山、その後ろに小嶋―山口、佐藤―有坂。山崎はHでスパート。2角から小嶋がまくると、併せて3角から新田も踏み上げる。小嶋は不発。山崎後位から直線で伏見が抜け出し、紫原続く。外伸びた新田が3着。

 ▼第51回オールスター成績(15日・一宮、G1)

 ▽決勝2425メートル(6周=先頭固定)

 (1)伏見俊昭(福島)3分45秒9(上がり11秒3)

 (2)紫原政文(福岡)1身

 (3)新田康仁(静岡)微差

 (4)神山雄一郎(栃木)1輪

 (5)佐藤友和(岩手)1/2輪

 (6)山崎芳仁(福島)3/4輪

 (7)有坂直樹(秋田)3/4身

 (8)山口幸二(岐阜)2身

 (9)小嶋敬二(石川)大差

 ▽枠連複 (1)―(5)350

 ▽枠連単 (1)―(5)540

 ▽車連複 (1)―(6)1270

 ▽車連単 (1)―(6)1450

 ▽3連複 (1)―(3)―(6)4530

 ▽3連単 (1)―(6)―(3)8710

 ▽ワイド (1)―(6)450 (1)―(3)650 (3)―(6)1420

[ 2008年09月16日 00:00]

   

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