昨年の11月から12月にかけてフジテレビ系列で放送されたドラマ「幸せの時間」が、放送倫理・番組向上機構（BPO）で審議された。
BPOでは、昨年開催された第138回、第139回青少年委員会にて、同番組を審議対象にすることがふさわしいとして、今年の1月に臨時の委員会を開催し意見交換を行うことが決まっていた。これにより第140回青少年委員会で、東海テレビから担当プロデューサーら5名を招いて意見交換が行われた。
意見公開の席で、東海テレビ側はドラマの意図やテーマの説明をした後に、視聴者から厳しい意見が寄せられたことに触れ、「制作意図やそのドラマで描きたいことが伝わらない状況になってしまうということは、プロデューサーとしては避けなければいけないと思い、制作局・編成局で協議をし、第8回の放送から改編を決めた」としている。その後に放送基準、女性スタッフ数、放送時間帯などについて意見交換をした。
これらを経て、第141回青少年委員会では「BPO青少年委員会の受けとめ」として意見を発表した。意見では「全体のメッセージが正しければ、表現に多少の逸脱があってもいいと考えておられるのではないかと危惧」、「制作者の立場からのみの判断」、「客観的な視点からの確認作業がどのように行われたのかについては明確でなく」と全般的に厳しい意見だったものの、「放送局の自主・自律を保持するという意味で、当該局の判断を評価します」とまとめている。その上で「今後に向けて」として、東海テレビに社内議論、再発防止策、地上波の公共性に関する認識の説明などを求めた。
ドラマは、双葉社「漫画アクション」で1997年から2001年に連載された国友やすゆきによる同名漫画が原作。現在は続編にあたる「新・幸せの時間」が連載中。交通事故をききっかけに、平凡な家族が様々なトラブル巻き込まれていくストーリーで、田中美奈子、西村和彦らが出演している。
公式サイトの投稿メッセージには、視聴者からの意見が多数書き込まれ、「最初からすごいシーン。深夜の番組でもこんなシーンありませんよ（笑）」、「今日はじっくりとみましたが昼間から凄すぎる場面で...びっくりドキドキでした」、「三歳児がそばにいるため、なんとなくリアルタイムで見るのが憚られて、録画して夜に拝見しています」などの意見が寄せられていた。
■東海テレビ「幸せの時間」公式サイト
http://tokai-tv.com/shiawasenojikan/
■放送倫理・番組向上機構ホームページ
http://www.bpo.gr.jp/
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