2013.2.22 05:03

阪神・メッセ、はや万全!149キロ連発(2/2ページ)

右腕がうなりをあげた。今年も頼んまっせ

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 豪快なミット音が澄み渡った沖縄の空に響いた。メッセンジャーの直球がMAX149キロを計測。真夏のような暑さでスピードガンがヒートしたわけではない。この速さ、超万全調整の証だ。

 「まだ2回目の実戦で149キロが出たのはいいんじゃないかな。きょうは普通に投げたかった。バッターがバッターボックスに入る、ということを確認したかったんだ」

 余裕の表情だった。13日の紅白戦以来、今季2度目の実戦。しばらく遠ざかっていた登板機会で、マウンドでの確認作業をメーンテーマに置いていたが、右手を離れる球の威力は隠しようもなかった。

 三回から2番手で登場し、剛球ショーは四回。根元、井口を簡単にアウトに取ると4番・ホワイトセルとの対決でギアをチェンジした。1ストライクから149キロの直球を2球続けてズドン、ズドン。結局、ボテボテの一ゴロに仕留め、パワーヒッターを力でねじ伏せた。キャンプ終盤とはいえまだ2月。もともと速球派でシーズンに入れば150キロ中盤もマークするが、開幕まで1カ月のこの時期にこれだけのスピードが出るのは驚異的。来日4年目のシーズンへ向けすでに最高の状態に仕上がっている。

 「ヒットも1本しか打たれなかったから、いい日だったんじゃないかな」。許した安打も三回に岡田に浴びた左前打だけ。それ以外は外野に打球を飛ばさせなかった。球の速さに加え、結果も上々。和田監督も「ブルペンの状態と全然変わらないし、順調。まったく問題ないね」とメッセンジャーに関しては安心しきった表情だ。

 昨季は10勝11敗だったが、防御率2・52は能見に次ぐ数字。虎投最多の196回2/3を投げ、奪三振は166個。左腕エースが背番号「14」なら、背番号「54」が右のエースといっていい。今季も期待通りの活躍をしてくれる雰囲気が漂っている。

 「ゲームで実戦の状況を経験していけば、心地よい感覚でシーズンを迎えられると思う」とメッセンジャー。こんな剛腕を見せつけられては、ペナントレースの幕開けが今から待ち遠しくてしかたない。(恵濃 大輔)

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