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人口水増し疑い、前副町長を逮捕 愛知・東浦町

2013/2/22 20:48
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 市への移行を目指していた愛知県東浦町が、2010年の国勢調査で人口を水増ししたとされる問題で、愛知県警は22日、同町の前副町長、荻須英夫容疑者(63)=同町緒川=を統計法違反の疑いで逮捕した。同問題で町側は「事務的ミス」と説明していたが、県警は意図的な水増しだったと判断。組織ぐるみで違法行為が行われたとみて、異例の強制捜査に踏み切った。

 県警によると、荻須前副町長は「不正を指示したことはない」と容疑を否認している。

 逮捕容疑は10年11~12月、同年10月の国勢調査で、実際には人口は5万人未満だったのに、居住実態を確認せずに303人分の調査票を作成するなどし、人口を「5万82人」に不正に水増しした疑い。

 県警によると、共犯として任意捜査している同町職員らは、「荻須前副町長に『5万人未満』という集計結果を報告したところ、5万人以上に水増しするよう指示された」などと供述しているという。

 東浦町は市への移行を目指し、08年に市制準備室を設置。問題の国勢調査では、移行に必要な人口基準の5万人を超えるかが注目された。当初は5万人以上と公表されたが、匿名の情報提供を受けた総務省に指摘され、居住実態のない世帯が相次ぎ発覚。最終的に「4万9800人」と訂正され、町は市制移行を見送った。

 東浦町は12年3月、経緯を記した報告書を公表。職員が「調査の根幹である居住確認の事務を怠った」とした上で、意図的・組織的な水増しは否定していた。

 県警や同町によると、荻須前副町長は1974年4月の採用。主に総務畑を歩み、国勢調査の関連業務を担当する企画財政部長などを歴任。市制準備室ができた08年4月に副町長に就任した。

 水増し疑惑が発覚し、人口5万人未満が確定した後の11年12月、「市制施行できなかった政策責任を取りたい」として辞任した。

 統計法は、国勢調査などで事実に反する統計を作成することを禁じており、違反すると懲役6月以下または罰金50万円以下が課せられる。警察庁によると、1972年に北海道羽幌町長や町幹部が統計法違反容疑で書類送検され、翌年に有罪判決を受けた例がある。

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