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2011年12月6日23時9分

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ベント配管、地震で破損か 東電社員、保安院に説明

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 経済産業省原子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原発事故を受けて同社社員らに対して実施した聞き取り調査結果のメモを公表した。原子炉格納容器内の気体を外に逃して圧力を下げるベント(排気)を実施する際、配管が地震で壊れていたために操作が難しくなった可能性を指摘する社員がいたことがわかった。

 ベントをするには、圧縮空気をボンベから送って空気操作弁(AO弁)を開ける必要がある。だが、3号機では、3月13日午前11時ごろにベントのAO弁が空気圧を維持できずに閉まった。その後、ボンベ取り換えや圧縮空気送り込みを1週間ほど繰り返した。1、2号機でも同様に、開けるのが難しい状況だった。

 調査は、吉田昌郎所長(当時)ら社員に対して8月に実施。事故の初期対応を聞き取ったところ、ある社員は、ボンベと弁をつなぐ配管が地震で破損した可能性を指摘した。

 ベントが遅れなければ、水素爆発を防げた可能性もある。東電はもともと、この配管の耐震性を低く設計しており、保安院にも仕様を報告している。

 実際のAO弁は放射線量が高い原子炉建屋地下にあり、確認できていないという。(小堀龍之)

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