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'13/2/22

専用スタ 設置の動き停滞


 広島市中心部へのサッカー専用スタジアム建設を求め、広島県サッカー協会などが約37万人の賛同署名数を県と市に報告して21日で1カ月。建設の可能性を議論する官民の協議会設置に向けた動きは停滞気味だ。建設する場合の財政負担などをにらみ、県や市、民間とも議論を主導することに慎重なため。協議会設置は4月以降になる見通しだ。

 「早急に協議会を立ち上げたい」。1月21日、県サッカー協会とJ1サンフレッチェ広島、同後援会が持参した3箱分の署名を前に松井一実市長は明言した。市が県と広島商工会議所に呼び掛け、3者で協議会の構成メンバーを詰めるとした。

 しかし、現段階で目立った動きは見えない。市スポーツ振興課は「3者の事務レベルで面会した段階。足並みをそろえ、内容ある議論を始めるには一定の時間が必要」と説明する。市議会定例会が閉会する3月26日以降、動きを本格化させる構えでいる。

 協議会で論点となるのは建設資金の確保や建設場所、規模など。呼び掛け役の市だが、「建設主体に」との声には厳しい財政状況も踏まえ慎重姿勢をみせる。松井市長は「協議会で(3者が)横一線で議論したい」とけん制。市幹部は「議論をリードすれば責任がのしかかる」と漏らす。

 一方、県は湯崎英彦知事が「実現に向け、必要な協力をしたい」と述べるように、市の動きを待つ受け身の姿勢だ。商議所も県と同じスタンスだ。




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