いよいよというべきか、SCEの最新ゲーム機、PlayStation4(以下PS4)が発表になりました。あまりゲーム機は取り扱わない当ブログですが、ことSCEの製品に関しては例外としましょう。
AMDのCPU&GPUに8GBメモリー! PS4のスペックチェック
ほぼ事前の噂通りのスペックなのでそれほど驚きはしませんが、これまでの噂は「AMDのCPUやGPUを使うらしい」「PS3との互換性はないが、クラウドからストリーミング方式でPS3のゲームを配信し、PS4で遊べるようにするらしい」と言った内部アーキテクチャに関することが多くて、ゲーム機として何が新しいのかの部分がまったく出てきませんでした。それが少しだけでも見えたのは朗報でしょう。と言ってもソフト的な進化の部分ばかりに見えますが、CPUにAMD、つまりWindowsPCなどど同じCPUを使い、近いアーキテクチャを採用したことでソフト開発を容易にしたのが最大の特徴というべきでしょうか。
Windowsと同じCPU採用のゲーム機、というとかつての初代XBOXを連想するところです。あのときは確かCPUはIntelのPentiumIII、GPUはnVIDIAのGeForce3をそれぞれカスタマイズしたものと記憶しています。あのときはかなりギリギリまで「CPUはAMDのAthlonを採用するらしい」という噂があったのにふたを開けてみればIntelでちょっとビックリした覚えがあります。当時AMDを止めるためにIntelから横やりが入ったのは間違いないでしょう。AMDとしては悲願のCPUゲーム機採用(AMDが買収したATIのGPUなら使われていますが)といったところでしょうか。ただ、今回横やりが入らなかったのは、据え置きゲーム機はすでに注目すべき市場ではない、というIntelの意思表示なのかも知れませんが。
一方、AMDには少々無理をしてでも採用させる意味はあります。AMDがこのところシャカリキにマルチコアアーキテクチャに走っていたのはこの、PS4採用を前提にしていたからのような気がします。ほぼ同じCPU/GPU採用ならいずれPS4とWindowsPCのゲーム開発が同時になると推測されますから、ゲームのマルチスレッド化が進むと考え、少々コア自体のIPCが落ちても総合力で優位に立てるという考えだったのでしょう。当ブログを見てらっしゃる方ならご存知の通り、AMDアーキテクチャはツボにはまれば爆発的な性能を発揮しますから。ただ、CPUがBulldozerベースではなくてJaguarベースだという話もありますので、それだとAMDとしてもあまり意味がない気がしますが。
さて、PS4でどんなゲームができるかとかはあまりこのブログで取り上げる話ではありません(個人的興味だけなら、PSVitaでPS4ゲームが遊べるというのは興味津々ですが)。ここでの興味の対象は、PS4がPS3と同等、あるいはそれ以上にメディアプレイヤーとして使えるのかどうか、ということです。
中期までのPS3がメディアプレイヤーとして圧倒的に優れていた、ということに異論をはさむ人はいないでしょう。たまに例外もありましたが原則PCで扱う圧縮動画フォーマットのほとんどに対応し、DTCP-IP経由でもローカルHDDにコピーしても高画質で再生できるPS3は、他のメディアプレイヤーが作ってきた市場を独り占めにするほど強力でした。特にSDのアップコンバートに関しては当時並ぶものなく、レターボックスの拡大すらそれなりに見せる動画にしてしまう驚愕の能力を保有しており、わたしも褒める以外に評価のしようがなかったものです。ところが、その最高画質最高性能の看板をSCEは「世界初のCinavia対応」という愚挙によって自ら投げ出してしまったのです。
あれ以降、SCEはどちらかと言えば動画ユーザーの期待に応えるとは逆の方向を向いています。せっかくの有機ELパネル&再生機能を持つPS Vitaにしたところで、たかが動画を転送したいだけなのにその都度最新のファームウェアのアップデートをしないと転送をさせてもらえないので、PS Vitaに動画を入れる気をなくさせてしまう仕様になってしまっています。あの志向がPS Vitaがいまだに売れない理由の一つとなっているのは間違いないところですが。ではPS4はどうなっているのでしょうか。さすがにメディアプレイヤー機能削除、ということはないでしょうが。
PS3はもっとも早い段階で、もっと広範囲なCinaviaに対応しています。が、あのCinaviaというプロテクト方式は後追いのプレイヤーはほとんどなく、PS3以外に高精度にCinaviaに反応するプレイヤーは存在しないといっても過言ではありません。対応していることで売り上げにはマイナスにしかなっていないCinaviaにPS4は引き続き対応しているのでしょうか? 第一の疑問です。
もっとも気になるのは、やはり再生画質です。以前はPS3の独擅場だったSD画質のアップコンバートですが、すでに後発も追いついています。PS4に採用されるGPUはRADEONのカスタマイズ版ということなので、そこは十分と思います。以前はSDのアップコンバートにはやや難のあったRADEONですが、最近のドライバーのアップデートで画質面でかなりの向上が見られています。この技術で作られるのなら、SDやHDの再生には特に心配はいらないでしょう。問題は、最近はやりの4Kに対応しているかどうか、です。現状のRADEONは4K出力は可能ですが、周波数が落ちてしまいます。4Kを高画質で再生するにはFireProなどの業務用でなければ行えません。はたしてPS4がその技術が採用されているかどうか、世代としてはギリギリな感があるのですが・・・。もし対応してくれていたらPC用ディスプレイと合わせて比較的手軽に2Kオーバーの再生ができる環境を作ることができ、人気を博すと思うのですが。
いずれにしてもそっち方面での詳細の公開はこれからですので、
・Cinaviaは意味がないので非対応
・4K再生はできる
ことを期待しましょう、AV評論家の麻倉氏が聞いてくれるらしいですけど。ただ、「安すぎたかも」発言をした時の当時の久夛良木氏は「PS3をゲーム機と言うくくりで考えてほしくないんです」と、PS3はゲーム機以上の存在であることをアピールしていました。なのでメディアプレイヤーとしての機能も充実している必要があったのです。が、少なくとも今回の発表を見る限り、PS4はゲーム機というくくりでしか見られない存在です。PS3がそうだったようにPS4もヘビーゲーマーでないユーザーでも「欲しい」と思わせるものを見せてほしい。それがわたしの望みです。
AMDのCPU&GPUに8GBメモリー! PS4のスペックチェック
ほぼ事前の噂通りのスペックなのでそれほど驚きはしませんが、これまでの噂は「AMDのCPUやGPUを使うらしい」「PS3との互換性はないが、クラウドからストリーミング方式でPS3のゲームを配信し、PS4で遊べるようにするらしい」と言った内部アーキテクチャに関することが多くて、ゲーム機として何が新しいのかの部分がまったく出てきませんでした。それが少しだけでも見えたのは朗報でしょう。と言ってもソフト的な進化の部分ばかりに見えますが、CPUにAMD、つまりWindowsPCなどど同じCPUを使い、近いアーキテクチャを採用したことでソフト開発を容易にしたのが最大の特徴というべきでしょうか。
Windowsと同じCPU採用のゲーム機、というとかつての初代XBOXを連想するところです。あのときは確かCPUはIntelのPentiumIII、GPUはnVIDIAのGeForce3をそれぞれカスタマイズしたものと記憶しています。あのときはかなりギリギリまで「CPUはAMDのAthlonを採用するらしい」という噂があったのにふたを開けてみればIntelでちょっとビックリした覚えがあります。当時AMDを止めるためにIntelから横やりが入ったのは間違いないでしょう。AMDとしては悲願のCPUゲーム機採用(AMDが買収したATIのGPUなら使われていますが)といったところでしょうか。ただ、今回横やりが入らなかったのは、据え置きゲーム機はすでに注目すべき市場ではない、というIntelの意思表示なのかも知れませんが。
一方、AMDには少々無理をしてでも採用させる意味はあります。AMDがこのところシャカリキにマルチコアアーキテクチャに走っていたのはこの、PS4採用を前提にしていたからのような気がします。ほぼ同じCPU/GPU採用ならいずれPS4とWindowsPCのゲーム開発が同時になると推測されますから、ゲームのマルチスレッド化が進むと考え、少々コア自体のIPCが落ちても総合力で優位に立てるという考えだったのでしょう。当ブログを見てらっしゃる方ならご存知の通り、AMDアーキテクチャはツボにはまれば爆発的な性能を発揮しますから。ただ、CPUがBulldozerベースではなくてJaguarベースだという話もありますので、それだとAMDとしてもあまり意味がない気がしますが。
さて、PS4でどんなゲームができるかとかはあまりこのブログで取り上げる話ではありません(個人的興味だけなら、PSVitaでPS4ゲームが遊べるというのは興味津々ですが)。ここでの興味の対象は、PS4がPS3と同等、あるいはそれ以上にメディアプレイヤーとして使えるのかどうか、ということです。
中期までのPS3がメディアプレイヤーとして圧倒的に優れていた、ということに異論をはさむ人はいないでしょう。たまに例外もありましたが原則PCで扱う圧縮動画フォーマットのほとんどに対応し、DTCP-IP経由でもローカルHDDにコピーしても高画質で再生できるPS3は、他のメディアプレイヤーが作ってきた市場を独り占めにするほど強力でした。特にSDのアップコンバートに関しては当時並ぶものなく、レターボックスの拡大すらそれなりに見せる動画にしてしまう驚愕の能力を保有しており、わたしも褒める以外に評価のしようがなかったものです。ところが、その最高画質最高性能の看板をSCEは「世界初のCinavia対応」という愚挙によって自ら投げ出してしまったのです。
あれ以降、SCEはどちらかと言えば動画ユーザーの期待に応えるとは逆の方向を向いています。せっかくの有機ELパネル&再生機能を持つPS Vitaにしたところで、たかが動画を転送したいだけなのにその都度最新のファームウェアのアップデートをしないと転送をさせてもらえないので、PS Vitaに動画を入れる気をなくさせてしまう仕様になってしまっています。あの志向がPS Vitaがいまだに売れない理由の一つとなっているのは間違いないところですが。ではPS4はどうなっているのでしょうか。さすがにメディアプレイヤー機能削除、ということはないでしょうが。
PS3はもっとも早い段階で、もっと広範囲なCinaviaに対応しています。が、あのCinaviaというプロテクト方式は後追いのプレイヤーはほとんどなく、PS3以外に高精度にCinaviaに反応するプレイヤーは存在しないといっても過言ではありません。対応していることで売り上げにはマイナスにしかなっていないCinaviaにPS4は引き続き対応しているのでしょうか? 第一の疑問です。
もっとも気になるのは、やはり再生画質です。以前はPS3の独擅場だったSD画質のアップコンバートですが、すでに後発も追いついています。PS4に採用されるGPUはRADEONのカスタマイズ版ということなので、そこは十分と思います。以前はSDのアップコンバートにはやや難のあったRADEONですが、最近のドライバーのアップデートで画質面でかなりの向上が見られています。この技術で作られるのなら、SDやHDの再生には特に心配はいらないでしょう。問題は、最近はやりの4Kに対応しているかどうか、です。現状のRADEONは4K出力は可能ですが、周波数が落ちてしまいます。4Kを高画質で再生するにはFireProなどの業務用でなければ行えません。はたしてPS4がその技術が採用されているかどうか、世代としてはギリギリな感があるのですが・・・。もし対応してくれていたらPC用ディスプレイと合わせて比較的手軽に2Kオーバーの再生ができる環境を作ることができ、人気を博すと思うのですが。
いずれにしてもそっち方面での詳細の公開はこれからですので、
・Cinaviaは意味がないので非対応
・4K再生はできる
ことを期待しましょう、AV評論家の麻倉氏が聞いてくれるらしいですけど。ただ、「安すぎたかも」発言をした時の当時の久夛良木氏は「PS3をゲーム機と言うくくりで考えてほしくないんです」と、PS3はゲーム機以上の存在であることをアピールしていました。なのでメディアプレイヤーとしての機能も充実している必要があったのです。が、少なくとも今回の発表を見る限り、PS4はゲーム機というくくりでしか見られない存在です。PS3がそうだったようにPS4もヘビーゲーマーでないユーザーでも「欲しい」と思わせるものを見せてほしい。それがわたしの望みです。
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