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ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法

Business Journal 2012年10月28日(日)8時23分配信

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ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法

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ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法
『ただのサラリーマンが時間をかけずに半年でTOEICテストで325点から885点になれたラクラク勉強法』(アスコム/杉村健一)

 自称、二流私大出のアラフィフ凡人サラリーマン。海外経験なし。仕事で英語は使わない、外国人の友人もいないという、普段はまったく英語を使わない生活をしてきた、英語のズブの素人・杉村健一氏。

 そんな杉村氏は、ひょんなきっかけでTOEICテストの勉強を始めることになったが、当初はリスニングがまったく聞き取れず、中学レベルからやり直すほど英語が苦手だった。

 しかし、わずか半年間、1日1時間の勉強で325点から885点に点数が上がることになるのだが、なぜそのような偉業を成し遂げることができたのか?

 今回は、6月に上梓した『ただのサラリーマンが時間をかけずに半年でTOEICテストで325点から885点になれたラクラク勉強法』(アスコム)が話題の杉村氏に、自ら編み出した、「初心者向け」カンタンTOEIC点数アップ術について、語ってもらった。

ーー本書は、どのような人に読んでほしいですか?

杉村健一氏(以下、杉村) 英語嫌いの方ですね。ある程度TOEICのスコアは欲しい。でも時間がない。そんな方に読んでほしいと思います。

ーー本書を書かれたきかっけはなんでしょうか?

杉村 世の中に出ているTOEICの勉強に関する本は、英語大好きな方が、英語好きな中級者向けに書いたものが多い。なので、私もそうですが、初級者以下のレベルの人には、ちょっとハードルが高すぎるような気がするのです。そうすると、初級者、英語が嫌い、英語を普段まったく使わない方向けに書かれた本は、世の中にほとんどないということになります。ならば自分で書いてみようと思ったんですね。

●中学英語の復習からでも、800点以上は十分狙える

ーーそもそも、杉村さんがTOEIC試験を受けようとしたきっかけはなんでしょうか?

杉村 40歳を越えてきたら、色々な面が弱ってきたなと思ってきて、なんかしようと思ったんですね。それで最初に取り組んだのがマラソン。するとそれなりのタイムで完走してしまいました。それで次の年にもなんかしようかなと思って、「体は鍛えたから、今度は頭も」というわけで、ちょっと英語でも勉強してみようかなと思ったのがきっかけです。TOEICはスコアがあって明確にレーティングされるので、どうせならそういうものがいいかなと。電車の中で勉強しやすいのは英語ですから、TOEICを勉強して受けてみたという次第です。「仕事で必要に迫られて」というよりは、「英語ができないよりは、できたほうがよい」というくらいの感覚でしたね。

ーー勉強は、「中学英語」の復習から始めたそうですね?

杉村 実は、中学3年間で学んだ英語の知識されあれば、あとは単語を入れ替えてしまえば、ほとんどの英会話はできてしまうのです。中学英語は基礎であり、万能ツール。そして基礎だから、必ずTOEICテストでは頻出してくるものなのです。TOEICの問題集などで勉強している方でも、「なぜこうなるのかわからない」というようなことが出てきたら、私と同様に中学英語から復習されるのがいいでしょうね。

ーー他のTOEICテストの勉強法には書かれていないことですね?

杉村 そうなんです。世の中にあまたある、上級者の方が中級者向けに書いている参考書というのは、「このような基礎は、すでに中学で勉強したでしょ?」という前提で、解説をすっ飛ばしてしまっているものが多い。確かに義務教育で学んだことですから、一度は皆さん目にされたものなので、そんなに時間をかけなくても復習はできるのですが、理解していないと先に進むことはできません。あとは、単語ですね。単語も中学用の単語本でCDがついたものもありますから、そういうものをやられるといいと思います。

●映画や英語ニュースなんか聞いたってムダ?

ーー中学レベルをクリアしたら、次はどうすればいいのですか?

杉村 実は中学3年間プラス高校1年生くらいの知識で、500点くらいは獲得できるんですよ。そのあとは、単語力とリスニングのトレーニングをします。本書で紹介している『DUO3.0』(アイシーピー/鈴木陽一)は単語集なのですが、例文形式になっているので、文章のパターンを覚えることもできます。

 さらに付属のCDを聞けば、リスニングのトレーニングにもなる。TOEICのリスニングは、そんなに速くないので、あまり早口でしゃべる映画やCNNなんかを使っても、自分でわからなければ意味はないんですね。お経を聞いているようなもので、まったく身につかないと思います。この辺も、これまでのTOEICの勉強法の本には紹介されていないんですよ。

ーー具体的には、どのようなテキストを利用されたのですか?

杉村 本書でも紹介していますが、『カラー版 中学3年間の英語を10時間で復習する本』(中経出版)で中学英語を復習し、『DUO3.0』で単語力をつけ、あとは『TOEICテスト新公式問題集』 (国際ビジネスコミュニケーション協会)など、本書で紹介している教材で、本試験に向けたトレーニングをしたという感じです。

●勉強時間は1日1時間

ーー勉強時間はどれくらいでしたか?

杉村 そうですね。実際に勉強した時間は、通勤時間の暇つぶしで勉強しただけで、半年間、平均すると1日1時間くらいだったと思います。

ーー聞き流しのリスニング専用教材なんかは、活用されましたか?

杉村 お経に聞こえてしまうようでしたら、TOEICの勉強ということであれば、あまり意味はないと思います。なによりも勉強がつらくなってしまうのではないでしょうか。英語が大好きな人であれば、耐えられると思いますが……。

ーーTOEICの勉強で失敗する人が陥りやすい罠は?

杉村 世の中に広まっているTOEICの勉強法というのは、すごく英語が好きで上手な人が、結構英語が好きでそこそこできる人に対して言っていることが多い。それを初心者が真に受けると、できないし、つらいし、伸びないし、何もいいことはないと思います。別に間違ったことは言っていないのですが、それが自分に向いているかどうかということは、判断してやったほうがいいと思います。

 その判断材料というのが、初心者にはない。だから、挫折してしまう人が多いのです。あとは、TOEICテストのトレーニングをこなすことですね。これができていないと、十分な力を発揮することができない。英語を勉強するだけではダメなんですよ。

●時間配分と設問先読みのトレーニングがカギ

ーー今おっしゃられたTOEICテストのトレーニングとは、具体的にどのようなものですか?

杉村 どんな試験もそうかもしれませんが、特にTOEICテストは時間がないので、時間配分が重要です。私は公式問題集を何回かやりながら、時間配分のトレーニングをしました。あとは、テクニック的なことですが、リスニングの設問の先読みをするようなトレーニングもしましたね。聞いていても、度忘れしてしまうことってあるじゃないですか? 意外と聞き逃してしまうんですよ。何時なのか、何曜日なのか、季節を聞いているのかとか。だから設問を先読みして、これを質問するのねと確認しておいて、音が出てきたら、「これね」とマークする。そういったテストのトレーニングは、実は大切なことなのです。

ーーTOEICで高得点を獲得されて、何か変わったことはありますか?

杉村 仕事で英語の資料を見る時の心理的なハードルが下がったということと、時間もかからなくなりました。あとは海外通販サイトで何か買った時、商品が来ないからということで、クレームのメールを入れるのも楽になりましたね(笑)。でも、外人がものすごい早口で話しているのは、まだ聞き取れないこともありますよ。

ーー最後に、単語を覚える効果的な方法をご教授ください。

杉村 ハードなやり方としては、単語カードに書いて、厳選された苦手な単語集を作って、繰り返し見るようにするのがいいと思います。また、ルー大柴さんではないですが、サラリーマンが仕事で使うカタカナ英語を日常会話に挿入するという方法です。「オポチュニティ」「ソリューション」「モチベーション」みたいな単語を、日常的な会話に挿入する。恥ずかしがらずに、カタカナ英語を積極的に会話に挿入して使えるというのは、サラリーマンのアドバンテージですよ。結構ビジネスっぽい、日本語の中に出てくるシンボリックな単語は、TOEICの中でも重要な言葉として出てきますから。

 でも一番覚えるのは、ミーティングなんかでちょっと気取った感じの人が、カタカナ英語をしゃべるじゃないですか。それが意外とわからなかったりします。その場合、調べてこういう意味なんだとわかると、これがよく覚えるんですよ。ちょっと感じの悪い人だったら最高です。その人が話した単語が、実はこういう意味だったなと、エピソードがつくわけです。そうすると、年号の語呂合わせと同じように、単語って覚えることができるんです。エピソードと一緒に覚えると楽しいし、一番忘れないものですよ。
(構成=大坪和博/PLAN G 代表)

最終更新:2012年10月28日(日)8時23分

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