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汚染水装置 試運転を認める方針
2月21日 19時28分

汚染水装置 試運転を認める方針
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東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の要となる多くの放射性物質を取り除く最新の装置が完成したものの、運転開始が大幅に遅れている問題で、国の原子力規制委員会の専門家会議は条件付きで汚染水を使った試験運転の実施を認める方針を固めました。
ただ、規制委員会はその後の本格運転については改めて判断する考えで、装置の運転開始までには時間がかかる見通しです。

この問題は福島第一原発で増え続ける汚染水から、これまで除去できなかった放射性ストロンチウムなど62種類の放射性物質を除去する最新の装置が完成したものの、放射性廃棄物を保管する容器に強度不足が見つかり、運転開始が半年近く遅れているものです。
東京電力は国の指示を受けて、落下テストを繰り返すなどして容器の強度を改善する一方、万一、容器が壊れて廃棄物が漏れ出た場合でも、安全を確保できるなどとする対策をまとめ、21日に開かれた規制委員会の専門家会議に報告しました。
これを受けて専門家会議が審議した結果、追加の試験などいくつかの条件を満たせば、汚染水を使った試験運転の実施を認める方針を固めました。
試験運転は数か月程度かかる見通しですが、規制委員会はその後の本格運転については改めて判断する考えで、装置の運転開始までには時間がかかる見通しです。
福島第一原発では1日400トンほどのペースで汚染水が増え続けており、処理したあとにタンクに入れて保管していますが、万一、外に漏れ出せば環境汚染につながりかねないことから、放射性物質をできるだけ取り除き安全に管理することが求められています。
しかし、この装置が動いても処理したあとに出る大量の水は、今のところ敷地内のタンクで保管するしかないのが現状で、東京電力は2年分のタンクは確保できるとしていますが、その後については見通しが立っていません。
東京電力は地下水をくみ上げて建屋への流入を防ぐ対策などを取って水の増加を抑えることも検討していますが、抜本的な解決策は見いだせていません。

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