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また節電?関西経済に深刻な影響も 大飯原発に新基準厳格適用方針
2013.1.23 21:15
[原発]
原子力規制委が7月施行の新安全基準を関西電力の大飯原発にも厳格適用する方針を示したことで、今夏の電力需給が逼迫(ひっぱく)する懸念が出てきた。関西では昨夏、大飯3、4号機が再稼働したことで電力不足を回避できた経緯がある。新基準によって今夏に大飯2基が運転停止した場合、再び計画停電が現実味を帯び、関西の生活や経済に深刻な影響を与えることになる。
関電幹部は「原発ゼロでは電力需要の高い夏を乗り切ることができない」と言い切る。大飯原発3号機は昨年7月5日、4号機は同21日に発電を再開した関電は、定期検査に入る9月までそれぞれ運転を予定している。
関電管内では昨夏、大飯2基の再稼働がなかった場合に、最大電力需要が当初想定された最大供給力(2542万キロワット)を超えた日が18日間もあった。
大飯再稼働や火力発電所の定期検査の延期などで、最終的に供給力を400万キロワット以上積み上げたことで夏を乗り切ったが、火力発電所近くの海域でのクラゲの大量発生や、発電所のトラブルなどで供給力が奪われる事態も起きた。節電が定着したとはいえ、今夏が昨夏以上に気温が上がらないという保証もない。
さらに関電は4月から電気料金の値上げを予定しており、大量に電気を使うメーカーなど企業への影響は必至。その上、全国で唯一稼働中の大飯2基が運転停止になると、エリアごとに強制的に停電を実施する計画停電が避けられない事態も想定される。関西経済への打撃は計り知れない。
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