オタク系女子役で新境地を開く堀北真希【拡大】
昨年のNHK朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」で、町医者として生きるひたむきなヒロインを演じて視聴者の涙を誘い、国民的女優となったホマキが、今度は映画で新たな感動を届ける。
「麦子さんと」は、主人公・麦子(堀北)が、納骨のため訪れた母の故郷で、最低だと思っていた母が、かつてその町のアイドルだったと知り、町の人々を通して今までとは違う母への想いを抱いていく親子愛の物語。
2008年の映画「純喫茶磯辺」や10年の「さんかく」など、人間の本質を巧みに描く作風に定評がある吉田監督が「母に対して素直に言えない想いを作品に」と、7年前から温めてきた感動作だ。監督は「(アイドルだった母そっくりの)麦子に町の人々が色めき立つ設定なので、麦子役には私自身、一番色めき立つ存在の堀北さんにお願いしました」と起用理由を説明する。
その麦子は、声優になることを夢見て、アニメ専門店でバイトをしているオタク系女子という異色の役どころでもある。劇中で堀北は、大人気アニメという設定の「今ドキッ同級生」の主人公、女子高生メグちゃんのモノマネなどをアニメ声で披露する。
マジメで清楚なイメージの強い堀北にとって新境地開拓となったが、先月23日から今月16日に山梨・都留市や都内近郊で行われた撮影では、大勢の見物客が集まる中、抜群の度胸でモノマネシーンを演じきった。
撮影を終えた堀北は、「監督から『ドキュメンタリーみたいな自然なお芝居で』と言われ、とても難しかったですが、大げさにならず、見ている方に感情移入してもらえるよう頑張りました」と力強くコメント。
性別を問わず幅広い層から支持を受けるホマキが、大ヒットとなった朝ドラ出演後初の主演作で見せる新たな一面に、注目が集まりそうだ。
(紙面から)