発信箱:バーガーノミクス=福本容子(論説室)

毎日新聞 2013年02月22日 00時20分

 アベノミクスに乗って円安が大ブーム。どこまで行くのだろう。そもそも正しい為替相場って?

 経済学の世界には、同じ商品なら為替換算した時同じ値段になるレートが行きつくべきレート、という考え方がある。いろんな商品のセットで計算するのが正式だけど、万国共通の(はずの)マクドナルド「ビッグマック」を使う方法が手っ取り早く消化もしやすい。ってことで、イギリスの「エコノミスト」誌が開発したのがビッグマック指数とかバーガーノミクス(バーガー経済学)と呼ばれるものだ。

 その最新版によると−−。日本のビッグマック(320円)がアメリカ(4・37ドル)と同じ値段になるレートは1ドル=73円22銭(320÷4・37=73・22)。つまり今の93円は、かなり円安過ぎなのだ。

 でも物価が上がれば話は別。アベノミクスの指南役、浜田宏一先生ご指摘の1ドル=100円が適正だとすれば、バーガーノミクス的にはビッグマックが437円まで上がる計算だ。堂々たる脱デフレ。だけど、これではポテトが付けられなくなりそうな。

 それにしても、なぜ一気に円安になっちゃったか。背後にアベノミクスを格好のネタと食いついたマネーがある。最近報道されたのが、世界的に有名な投資家ジョージ・ソロスさん(82)のヘッジファンド。昨年11月以降、円安のお陰で10億ドル(930億円)ももうかったとか。こういう話が聞こえ出すと投機の渦はどんどん太くなる。でもその先には……。

 ちなみに10億ドルだとビッグマックが2億2883万個以上買える。もちろんソロス一族は召し上がらないだろうけど。以前、息子さんがニューヨーク・タイムズ紙に話していた。「普通の子みたいにビッグマックが食べたかった」

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM