大津いじめ:越市長、教委の検証不十分 再回答求める
毎日新聞 2013年02月19日 21時57分(最終更新 02月19日 23時26分)
大津市教委の本郷吉洋教育委員長は19日、中学2年の男子生徒が自殺した問題で、市の第三者調査委員会から指摘されたいじめへの対応について検証結果をまとめ、越直美市長に回答した。第三者委の報告書で指示されていたものだが、越市長は「内容が不十分」と批判し、再回答を求めた。
検証結果は市教委が6ページ、学校が5ページ。いじめに対する備えや事後対応が不十分で、認識も甘かったことなど反省点をまとめた。一方、報告書で厳しく批判された家庭要因への誘導や隠蔽(いんぺい)行為に対する回答はなかった。
越市長は▽第三者委の全ての指摘に答えていない▽なぜ問題が起きたかの分析がない▽子どもが亡くなったことに対する教員の思いや謝罪がない−−と指摘した。
本郷委員長は再回答する意向を示したものの、第三者委の指摘について「家庭要因も含め私たちのイメージと違う部分があり、迷っている。そのまま受け止めるのは難しい」と述べた。
一方、男子生徒の父親(47)は「人ごとのような内容に驚いた。いくら立派ないじめ対策を立てても、しっかり運用する土壌がなければ意味がない」と憤った。【千葉紀和】