記者自身が、官僚との夜の酒席ばかりに夢中になっていて、取材した(リークを受けた)政策の中身に関心がなく知識がないのだ。そのことが記事を見ればすぐに分かるのである。記事を書いた記者の中で、情報は二の次で、うわの空であり、官僚を飲食接待した店とか料理とか、その次に行った店のホステスとの深夜の痴態と享楽ばかりが頭に浮かんでいるのである。ろれつが回ってないという表現があるが、記事の文章のろれつが回っていない。そういう記事が官僚リークについては特に多くなっていた。官僚の方も、すっかり記者と読者をバカにしていて、どうでもいいやといいかげんにリークしていたのだろう。テキトーに書いときゃいいと、あのデスクは俺がよく知っているからと。そうした朝日のおぞましい品質劣化の中で、オピニオン面の耕論は新境地のヒット企画だった。紙面の真ん中(17面)に置いているから、1面から他の面もめくって読み進む消費者行動を促す。若宮啓文を退任させた後、朝日は耕論を逆に悪用し始めていて、読者が耕論を読むのをいいことに、内容を次第に右翼色にシフトさせる悪質で巧妙な洗脳工作に及んでいた。今日(2/21)の集団的自衛権特集には、3人の論者が寄稿している。そのうちの一人がCSISのM.グリーンで、この男が何を言っているかは読まなくても分かるし、わざわざ紹介する必要もないだろう。ちなみに、安倍晋三は訪米してCSISで"Japan is back"と題した講演をすることになっている。後の二人は前国務副長官のJ.スタインバーグとMIT教授のR.サミュエルズ。