【阿久沢悦子】部活指導の暴力で改革を迫られている大阪市立桜宮高校の保護者有志らが19日、校門の前で在校生560人に「桜高(さっこう)に学ぶあなたへ」と題する手紙を手渡した。バスケットボール部の男子生徒の自殺からまもなく2カ月。登下校時の暴言やネットでの中傷も受けた子どもたちに、保護者ら40人が言葉を寄せ合った。
手紙の要旨は次の通り。
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桜高は、暴風雨の中から抜け出しつつあります。この1カ月、あなた達に加えられた心ない声から守ってあげられなくて、ほんとうに、ごめんね。
大切な仲間を失い、悲しみに暮れているあなたがたに対して、(橋下徹)市長は意見を聞こうともしませんでした。でも、誰一人心折れることなく、黙って耐えながら学校に通い続けた姿を、ちゃんと見ていました。どうか、これからも顔をあげて、桜高生であることを誇りに、前にすすんでください。
私たち父、母は、桜高の生徒みんなをわが子と思い、心の闇から発せられるクライシスコール(救いを求める叫び)を決して見逃しません。体罰は決して許しません。
どんな困難な問題にぶつかっても、生きて、しっかり事実を見つめ、自分の意見を持ち、それに責任をもって発言し、行動すれば、道は必ず開かれます。