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【プロ野球】

侍ジャパン28人発表 浩二監督「気持ちを一つに」

2013年2月21日 紙面から

 第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3連覇に挑む日本代表の山本浩二監督(66)は20日、合宿中の宮崎市内のホテルで最終メンバー28人を発表した。過去2大会と違い、今回は国内組だけで「侍ジャパン」を編成。山本監督は代表選手決定後のミーティングで「開幕にピークを持っていけるように調整してほしい。心を一つにして戦っていこう」と話した。日本代表は21日に合宿を打ち上げ、23、24日に大阪市の京セラドーム大阪で行われるオーストラリアとの壮行試合などで最終調整する。1次ラウンドは3月2日に福岡市のヤフオクドームで開幕する。

 全首脳陣がそろったチーム宿舎の一室に、5人の選手を呼んだ。

 「君たちはこれからも侍ジャパンの一員だし、何かあったらすぐに参加してもらうと伝えました。誰もが残念なこと。われわれも非常につらい選択でした」

 わびてはいけない。慰めてもいけない。そして、必ず誠実でなければいけない。残酷な作業に信頼するコーチとともに臨んだのが浩二流だった。

 しかし、3連覇を託されたニッポンの指揮官に、情にほだされ、停滞する時間はない。28人の侍の名を読み上げ、外した5人に対する礼節を尽くした後は勝負師の顔に戻っていた。浅尾と山井を外した。すなわち、守護神問題が再燃したことを意味する。

 「この選手に決めたということはまだないと思う。何人かの候補がいる中で、投手コーチがある程度考えているでしょう。牧田? 非常に有力な候補です」山本監督が答えた牧田(西武)のほかには摂津(ソフトバンク)、涌井(西武)、山口(巨人)らから、大阪での3試合のうちには絞り込む。少なくとも「日替わりはない」というのが首脳陣の一致した考えだ。

 そして、登録上は5人と手薄になった外野陣。指名打者は内川(ソフトバンク)が濃厚だから、ベンチには角中(ロッテ)しか残らないことになる。

 「少ないメンバーなので頻繁に代えることはできない。試合に(先発で)出る選手は代えられないということです。3人で? そういう形です」

 守備力の高い中堅・長野(巨人)、右翼・糸井(オリックス)はともかく、左翼・中田(日本ハム)と一塁・稲葉(同)も大差のケース以外は出ずっぱりとなる。打の切り札は左が角中、右が井端。走の切り札は本多(ソフトバンク)に白羽の矢を立てた。

 「3月2日の第1戦にピークを持っていけるよう、それぞれコンディションを整えてくれ。気持ちを一つにしてほしい。選手にはそう伝えたし、みんな自分の立場をわかってくれている。合わせてくれると思っています」

 まずはブラジル戦。ニッポン丸に乗り込む28人を選んだ浩二船長の指示、決断、采配に航海の成否はかかっている。

      (渋谷真)

 

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