全国の警察が昨年1年間に、いじめが原因の事件で検挙・補導した少年は前年比2.3倍の511人だったことが21日、警察庁のまとめで分かった。500人を上回ったのは17年ぶり。大津市で中学生のいじめ自殺が事件化した昨年7月以降の半年間で年間の7割超を占めており、同問題を契機に警察に対応を求めたケースが急増したことがうかがえる。
事件数も260件と前年(113件)の2.3倍となった。
検挙・補導された少年の内訳は小学生36人、中学生384人、高校生91人。いじめの仕返しが傷害事件などに問われた少年も11人いた。
罪種別では傷害が同2.1倍の235人(うち仕返し9人)、暴行が同4.3倍の116人など。インターネット上のブログや掲示板に悪口などを書き込んで補導された少年も2人いた。
警察庁幹部は「暴行のように従来は学校内や保護者間で解決していた比較的軽微な内容でも、警察に届ける傾向が強まっている」と指摘。「悪質な事案は被害者側の意向も踏まえ、積極的に事件化していく」としている。
加害者側の供述などによると、いじめの理由(複数回答)は「力が弱い・無抵抗」が40.3%で最も多く、「いい子ぶる・生意気」(18.4%)「態度・動作が鈍い」(14.9%)が続いた。
被害者側の相談先(複数回答)は「保護者」が74.0%、「教師」34.6%の順。「誰にも相談しなかった」という回答も15.0%に上った。
いじめが原因の事件による検挙・補導は昨年上半期(1~6月)は125人で、前年同期比で38人増にとどまっていた。
ところが昨年7月、大津市の中2男子の自殺を受けて、滋賀県警が暴行事件の関係先として中学校や市教育委員会を家宅捜索したことなどで、「悪質ないじめは警察が事件化するという認識が広まり、積極的な通報や届け出につながった」(警察庁幹部)とみられる。
大津市の中2男子の自殺を巡っては、同級生3人のうち、事件当時14歳の2人が暴行などの容疑で書類送検、刑事罰の対象とならない当時13歳の1人が児童相談所に送致されている。
一方、全国の警察が刑法犯で検挙した14~19歳の少年は前年比15.8%減の6万5448人となり、9年連続で減少し、戦後最少を更新。ただ人口1000人当たりでは9.1人と、成人の2.1人に比べて高水準で推移し、再犯者が占める割合も統計のある1972年以降で最高の33.9%に達した。
いじめ、警察
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