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ページ更新時間:2013年2月19日(火) 17時25分

「保育園に入れろ」 待機児童の母親が怒りの声

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 保育園不足が深刻です。子どもたちを認可保育園に通わせることができない、いわゆる「待機児童」の数は、2009年以降、ずっと2万人を上回る高い水準にあります。保育園不足で希望者の3分の2が入所できない東京・杉並区で、母親たちが怒りの声を上げました。

 「保育園に入れろ!保育園を増やせ!」

 雪が舞う中、杉並区役所に向けて声をあげる母親たち。4月から子どもを保育園に入れようと申し込みましたが、1次選考で「入れない」と区から断られたといいます。「働くママ」にとっては切実な問題です。

 「もっと、みんなが安心して子どもが産める、仕事が続けられる環境が作れるよう、認可保育園を増やしてください」

 19日の抗議に参加した安保佳代子さん(31)。衣料品メーカーでデザイナーの仕事をしながら6か月の娘を育てています。現在は育児休暇を取っていますが、今年の4月には仕事に戻る予定でした。

Q.保育園入園を全て断られて・・・
 「ダメで、ほんとにショックというか、何回も(通知を)読み返してしまったし。どうするんだろうって・・・」(抗議に参加した安保佳代子さん)

 杉並区内の認可保育園の来年度の定員数は1135人。しかし、今年4月からの新規入園にはその3倍近い応募が殺到し、安保さんを含むおよそ1800人は1次選考であぶれてしまいました。杉並区の待機児童は去年4月の時点で52人ですが、この数には無認可の保育園に子どもを預けている場合や母親が育児休暇を取っている安保さんのようなケースは含まれていません。

 「子どもを産むということは幸せなことなのに、そのことで不安になったりとか、働くという当たり前のことができないのは、すごく悔しい」(抗議に参加した安保佳代子さん)

 「ママたち、立ち上がりましたので、是非、ご支援をいただきたい」(杉並区議会に訴える母親ら)

 働きながら子育てをする母親への支援が全く追いついていない状況に、ついに怒りの声が上がったのです。この訴えに杉並区は・・・

 「1つの自治体だけで頑張っていても対応できるものには限界がある。区は区なりにやることはやっていきます。国や都が必要な支援というのもあるのではないか」(杉並区保育課 出保裕次課長)

 全国で最も待機児童の数が多い東京都も対策に乗り出しました。

 「小さな保育所、これを『東京スマート保育』と命名した。“スマホ”と。準備資金、全部出します」(東京都 猪瀬直樹知事 先月18日)

 東京都の猪瀬知事は、これまで国や都の補助制度がなかった定員が6〜19人までの小規模の保育施設の整備を来年度から進める方針を掲げています。働くママが安心して子育てできる日はいつ来るのでしょうか。

 「安心できる認可の保育園をちゃんと増やしてほしい」(抗議に参加した安保佳代子さん)
(19日15:43)