湖周辺の鉱物 隕石の破片と断定2月18日 21時16分
隕石(いんせき)が爆発して落下したロシア中部、チェリャビンスク近郊の湖の周辺で見つかった複数の小さな鉱物について、ロシアの専門家は、成分を分析した結果、隕石の破片だと断定したことを明らかにしました。
ロシア中部のチェリャビンスク州一帯に15日落下した隕石は、NASA=アメリカ航空宇宙局によりますと、およそ1万トンの小惑星が猛烈な速度で大気圏に突入して爆発し、その一部が落下したものとみられています。
ロシア科学アカデミーの会員で、ウラル連邦大学のグロホフスキー准教授は18日、NHKのインタビューに応じ、凍った水面に穴が見つかったチェリャビンスク近郊の湖の周辺で、1ミリから1センチほどの鉱物の破片を合わせて53個を採取したことを明らかにしました。
そのうえで、これらの破片を電子顕微鏡などを使って分析した結果、「成分は、地球以外のものを起源としている」と述べたうえで、「およそ10%の鉄やカンラン石などを含み、『普通コンドライト』と呼ばれる隕石であることを確認した」として、隕石の破片だと断定しました。
さらに、「今回、私たちが見つけたのは、非常に小さなかけらだったが、別の場所にもっと大きな隕石が落下している可能性がある」と述べて、今後も隕石の捜索を続ける考えを示しています。
グロホフスキー准教授は、26年間にわたって隕石を研究してきたということで、「採取した破片を隕石だと証明できて、眠れないほどうれしい。あらゆる点から見て間違いない」と強調して、喜びを語りました。
一部学校で授業再開
隕石が爆発して落下したときの強い衝撃で大きな被害が出たロシア中部のチェリャビンスク州では、復旧作業が進み、月曜日の18日から一部の学校で授業が再開されました。
ロシア非常事態省によりますと、18日までに新たに被害が報告され、窓ガラスや壁が壊れた建物はおよそ4700棟に上り、けが人も子どもおよそ300人を含む1200人以上に上りました。
現地では、月曜日から一部の学校で授業が再開されましたが、窓ガラスの修理が間に合わずシートなどを張って応急処置でしのいでいるところもあります。
このうち、南ウラル大学では、教室の窓ガラスを入れ替えて講義を再開しましたが、学生は、「仲間にけがもなく、こうして一緒に講義を受けることができてよかった」と話していました。
非常事態省によりますと、これまでに被害を受けた建物のうち、40%近くで窓ガラスなどの修理を終えたということで、残りの建物についてもほかの州からガラスを調達して修理を急ぐことにしています。
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