プロブロガー道もそろそろ1年。みなさまのお布施でなんとか生きていけてます。昨年12月は過去最高の52万円の売上を記録しました。今月は45万ほど稼げそうです。来月は…わかりません。
そんなプロブロガーとして、「ブログを継続するコツ」について書いてみます。
心底好きなことをテーマにする
ブログ執筆を継続する上でもっとも重要なのが、心底好きなことをテーマにすること。
ぼくの場合は「自由な働き方」「テクノロジー」「社会によい活動」「本」が好きなので、現在このブログではこれらのテーマを中心に取り上げています。
ある程度腕が立つライターなら、自分が情熱を持っていないテーマでも、巧みに文章を綴り出すことができます。ぼくも本業ライターなので、たとえばいきなり「座禅」について語れと言われれば、それなりの文章を書ける自信はあります。
が、そうしたものは「継続」が困難です。座禅になんの興味もないのに、座禅について1年間書きつづけることは、よほど器用でないとできません。
みなさんが書くべきことは、みなさんが好きなことです。釣りが好きなら、釣りについてみなさんの持論や、おすすめ釣りスポットを紹介してみましょう。営業が好きなら、こだわりの営業術について書いてみましょう。ロックが好きなら、ロックへの情熱を綴ってみましょう。
自分が飽くなき情熱を持っているテーマについて書くこと、これがブログを継続するにあたってもっとも重要な条件です。
完璧主義に陥らない
ブログを書き続けるためには、完璧主義を捨てる必要があります。
よくあるのが「こんな中途半端なこと書いて、バカだと思われないかな…」という恐れです。みなさんも「バカと思われる恐怖」に囚われたことがあるのではないでしょうか。
考えて考えた末に紡ぎ出されたことばなら、そこがみなさんの限界ということなので、これ以上取り繕うことはありません。最大限努力した上で、バカだと思われるのは仕方がないことです。
完璧な文章なんてものは、そもそもありえません。「今」完璧だと思えたとしても、「1年後」に見たら「何浅いこと言ってるんだ…」と思うことは、ぼくも頻繁にあります。
バカを晒してしまったのは事実ですが、バカであることに気付けるくらいには成長したということでもあるので、素直に喜んでおきましょう。
完璧でなくていいのです、今の自分を切り出しましょう。バカにされる恐れさえ払拭すれば、ブログ執筆は自分の「現在地」を客観的に認識するすばらしい機会となるはずです。
下書きは溜めない
「完璧主義に陥らない」と関連して、下書きを溜め込むのはやめましょう。経験上、下書きになった文章は、非常に高い確率で、そのまま眠りつづけます。10本下書きがあったら、8本はお蔵入りです。これではもったいない。
100%の文章じゃなくていいのです。80%の完成度に達したら、とりあえず出してしまいましょう。そのことによるマイナスは、ほとんどありません。眠らせるぐらいなら80%で「えいやっ」と出してしまうべきです。あえて生煮えのものを出すことで、市場から叩かれ、より考察を深めることができるでしょう。
なるべく時間を掛けない
ブログ記事を仕上げるのに1〜2時間掛かってしまう、という人は、やはり長続きしにくい傾向があります。こういう人は、少し仕事が忙しくなっただけで、ブログを書く余裕がなくなってしまうからです。
ぼくは一つの記事の執筆時間の目安を「15分以内」にとどめています。この文章も銀座から新宿に向かう20分ほどで仕上げています。ふとした空き時間にサクっと書けるようになれば、それだけ継続しやすくなります。
時間を掛けすぎないように気をつけましょう。執筆時間は、少なければ少ないほどいいです。理想は一記事15分、ぜひこれを目安にしてください。
アウトプットの回路を鍛える
執筆スピードを上げるためには、とにかくトレーニングが必要です。ちょうど短距離走のように、慣れないうちは、時間を計って自分のスピードを意識的に高めていくのがおすすめです。「今日は20分掛かって2,000字だった」「今日は1時間で5,000字だった」など。
繰り返せば繰り返すほど、文章を紡ぎ出すスピードは上がっていくはずです。筋トレのようなものです。
ぼくはかれこれ4年近くブログを書き続けていますが、未だにスピードは向上しています。調子がいいときは、1時間で8,000字は書き上げることができるようになりました。当面の目標は時速10,000字です。
生活を切り出しコンテンツ化する視点を持つ
ブログを書いていると、世界がネタに満ちていることに気付きます。
たとえば電車が遅れていたら「電車が遅れているときの暇つぶしアプリ5選」という記事を書きましょう。レストランで不愉快な思いをしたら「あるレストランで体験した不愉快な接客について」という記事を書きましょう。仕事で失敗したら「犯してしまいがちな仕事の失敗」という記事を書きましょう。マクドナルドでバイトしたことがあるのなら「マクドナルドのバイトで学んだ5つのこと」という記事を書きましょう。
生活のすべては、切り出してコンテンツ化することができるのです。コンテンツにするための「解像度の高さ」は、ブログを書き続けるための重要な秘訣です。
執筆を”癒し”にする
文章を書くということは、本質的に「癒し」です。ぼくは文章を書くことで自分が癒されていることを、日々実感しています。
たとえばみなさんが上司から理不尽に怒られたとしましょう。するとみなさんは強いストレスを心に溜め込むことになります。「なんで俺が怒られるんだ!理不尽すぎる!」と。
そんなときは、ブログを書きましょう。自分が受けた理不尽な仕打ちを「社会一般によくあること」として捉え、その理不尽さについて論じてみましょう。
個人攻撃はよくないので、上司の名前は出してはいけません。必要であれば、ペンネームで発信しましょう。「ある上司にこういうことを言われました。こういう上司は世の中にたくさんいるかもしれません。わたしは彼らのような考え方は古いし、おかしいと感じます」……とみなさんが怒りを文章化すれば、あら不思議、当初の理不尽な感情はかなり落ち着いていると思います。
理不尽なことがあったら、それを苦労して、ことばにしてみましょう。すると自分の中で、その理不尽さを「納得」することができるはずです。
人間、社会に生きていると理不尽なことだらけです。耐えられない怒りを感じたときは、ぜひそれをブログに表現し、「癒し」にしてみてください。ブログ執筆を癒しと捉えれば、自然と文章を書きつづけることができるはずです。
稼げるようになる
これはニワトリと卵の問題ですが、稼げるようになってしまえば、継続するのは簡単です。
ぼくがブログを継続できているのは、ブログを書くことで月間でそれなりの利益が出ているからです。みなさんがお金を稼ぐために毎日仕事をするように、ぼくもお金を稼ぐためにブログを書いているわけです。
マネタイズの方法は多様です。そして、必ずしも莫大なトラフィックが必要なわけでもありません。
たとえばブログ「Publickey」は月間40万PVで、年間800万円を超える売上を稼いでいます。「The Startup」のumekiさんは有料コミュニティで毎月十数万円の売上を稼いでいます。「TechWave」はスクール事業から収益を上げています。うちのブログはAdsesen+アフィリエイト+自社広告で、今後は物販も取り入れようと考えています。
お金になれば、継続します。マネタイズは純粋に楽しいことでもあるので、特段のこだわりがなければ積極的に取り組むべきです。
というわけで、
・心底好きなことをテーマにする
・完璧主義に陥らない
・下書きは溜めない
・アウトプットの回路を鍛える
・生活をコンテンツ化する視点を持つ
・執筆を”癒し”にする
・稼げるようになる
あたりが、ぼくが考えるポイントです。ブログ運営を継続したい、ブログで食べていきたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
関連本。プロブロガー目指すなら必読の一冊です。かなり具体的なノウハウがまとまっています。