みなさんはじめまして。初登場のWPD-Bordeaux(ボルドー)です。
今回はみんなが気になるWordPressの収益モデルについて書いてみたいと思います。
ではさっそく行きましょう。
収益モデルの分類
収益モデルについては主に下記のパターンに分類出来ると思います。
※他にもあったら僕も参考にしたいのでコメントなど下さいね。
受託型収益モデル
- クライアントの要望を踏まえてウェブサイトやシステム、
テーマ、プラグインを開発し、その制作費が売上となる - サーバー・システムの保守・メンテナンス費や運営コンサルティング費など
制作会社においてもっとも一般的な収益モデルだと思います。
このモデルの場合、良くも悪くも「やってなんぼ」の売上なので、売上を上げるには、
「受注数」と「受注単価」の増加を目指す事になります。
仕事がなければ売上になりませんし、受注単価が低ければ制作コストが上回って利益どころか赤字になりますよね。
「受注数」と「受注単価」の増加手段
ではどうやって「受注数」と「受注単価」を上げるかとなると、
- 知名度を上げる
- 実績をアピールする
というのが王道だと思います。
知名度が高くて実績豊富なら相手もそれなりの対応をしてくれるので、受注しやすかったり、多少高い見積もりでも通るようになります。
知名度と言ってもいろいろ種類があると思います。
例えば検索順位は「検索された時の知名度」と言えます。
じゃあWordPressの世界で知名度を上げたり実績をアピールする事を考えると、
- テーマやプラグインの開発・配布
- WordCampなどのイベントでの講演
- ブログや書籍の執筆で技術情報の公開
といった活動をして、地道にブランドを築き上げていくという事が重要なのではないかなと思います。
例)
ただ、単純に「自分の知名度を上げたい」という目的で作られたプロダクトや、講演などは、結局魅力の無いものになると思います。
「いいものを提供してみんなに喜んで貰いたい。」
「いい情報を得たのでみんなで共有したい。」
という想いがあってこそ、共感されて広がって行くと僕は考えています。
利益分配型収益モデル(レベニューシェア)
利益分配型モデルとは?
初期構築費用の何割かを制作者が負担するが、
依頼者はそのサービスの売上の何割かを制作者に継続的に支払う。
例)
依頼者が制作者にAllAboutみたいなウェブサイトを構築を発注する。
通常の制作費の6割を発注者が支払い、残りの4割は制作者が負担する。
依頼者は掲載希望の専門家から掲載料を貰い、そのうち一定の割合が制作者に支払われる。
通常の受託案件のような形で、依頼者から制作を相談されたが、依頼者の予算が少ない場合に、こちらからこのモデルを提示するという事も出来ますね。
ただし、出資比率が低い場合は依頼者はそのビジネスがコケても痛手が少ないので、本気になってくれず、結局失敗に終わった負担を制作者が背負うリスクを伴います。そのプロジェクトがコケると依頼者が困るくらいの制作費は初期構築時に必ず負担してもらうべきです。
自社サービス型
サービス・商品を販売・提供してお金を出してもらう収益モデルです。
- テーマ・プラグインの販売
- ウェブサイトホスティングサービスや会員制情報サイトなど
- その他のアイデアを生かしたウェブサービス
テーマ・プラグイン販売例
以下のように、基本機能を無料で提供して、追加の有料商品で収益化しています。
- WordPress.comのプレミアムテーマなど
- 無料ショッピングカートプラグインの定番WelCart用のテーマ&拡張プラグイン&有償サポート
- 無料不動産サイトプラグイン拡張プラグイン販売サポートチケット
- 無料企業サイト向け多機能レスポンシブテーマBizVektorの拡張テーマ&プラグイン
- WP Touch や Advanced Custom Field 、Download manager など、プラグインの有料アドオン
これらは「おためし無料」というレベルのモノを配布するのではなく、実用に十二分に耐えるモノを提供し、口コミなどで広まる事によってユーザー数を増やし、その中で更に上のサービを求めるごく一部の人の課金によって収益を上げるフリーミアムとか言うナウでヤングでみんなが幸せになれる収益モデルとも言えます。
これは個人的見解ですが、テーマやプラグインをいきなり有料で販売するモデルは、日本においては難しいのではないかなと思ってます。
確かに高品質で無料のテーマやプラグインが多く配布されてるので、そんな中で使った事もないものに最初からお金を出すのは敷居が高いと思うのです。
やってる所もありますけど、収益性はどうなんでしょうね?
ウェブサイトホスティングサービスや会員制情報サイトなど
こちらも無料で始められて、一定以上のサービスを求める場合は有料というケースが多いです。
ころぐ
その他のアイデアを生かしたウェブサービス例
WP Booster
画像データなど、ウェブサイトの表示速度に大きく左右する部分を高度な技術でごにょごにょして表示速度を超絶高速化するサービス。
転送データ量に応じて課金。
BookPress
WordPressの記事を電子書籍化するサービス。無料で使えますが、本のボリュームに応じて料金が発生するようです。
広告型
アフィリエイトタイプ
ブログを筆頭に人が集まるウェブサイトやサービスを作り、Googleの広告やアフィリエイト広告などによる収入を得る
例1)水族館コミュニティ
全国の水族館の情報が掲載されているサイトです。
APIで様々な情報を取得・表示して作られており、例えば「海遊館」のページには海遊館周辺の宿や飲食店情報が掲載されていて、そこがアフィリエイトになっています。
例2)無料レスポンシブテーマBizVektor
このサイトは自分のサイト訪問者と関係が深そうな商品のアフィリエイト広告を掲載し始めたようです。ビジネス向けのテーマ配布サイトという事で想定される閲覧者は
- まだウェブサイトを持っていない人又は持っているが
WordPressの動かないサーバーを使っている人 - 事業を始めたてだったり小企業の方の
- ウェブ制作者、中小企業コンサルタント
などの割合が多い事が想定されるので、そういったユーザー向けに「レンタルサーバー」や「ロゴデザイン」「名刺」など、関連性の深そうな広告を掲載しています。
ちなみにA8.netさんを利用しているようです。
【長所】敷居が低い
【短所】纏まった成果が出るまでにはかなり地道な継続的努力が必要とされる
広告代理型
様々な業種のサービス業者などと直接提携し、集客を代行して収入を得る収益モデルです。
特定業者の広告代理
実際の店舗、修理屋さん、その他サービス業者と提携し、ウェブで集客して成約したら成果報酬。
レベニューシェアと違うのは制作者側の意思と資金でサイトを制作し、サイトの所有権も制作者にあるので、状況によっては提携業者を変更したり増やしたりも出来る。
【長所】制作者主導で進められ、軌道に乗れば安定収入となる。
【短所】構築・運営費用は制作者負担なので、実力が試される。提携する事業者との交渉力などが求められる。
多数の事業者・企業の広告代理
引越し見積もり比較サイトやビジネスマッチングサイトなど、ユーザーがウェブサイトから見積もり依頼などをすると、登録業者が見積や提案を行い、成約したりすると、サイト運営業者が上前をハネて行くというビジネスモデル。
【長所】当たると大きい。ウハウハ。
【短所】もう比較系とか出尽くしてるので後発感がハンパない。閲覧ユーザー、登録ユーザー共に集めるのが相当大変。構築・運営費用は制作者負担なのでキツい。
ノウハウ提供型収益モデル
WordPress講座などのセミナー
スクールや商工会議所などで有料セミナーを開催して、講演料を貰うモデルです。
とは言え、あまり知識や経験の無いのに報酬を得ようとするのは関心しないので、最初は無料や安価で何度かやってみると、いい経験にもなりますし、WordPressコミュニティへのにも貢献に繋がります。そうしてると講演依頼が来るようになったり、お金をとっても文句を言われないレベルのセミナーが開けるようになるんじゃないかなと思います。
書籍の執筆
実際のところ技術書の場合、執筆労力に対して本の印税は微妙なので、ブランド構築にはなりますが収益面で言うと微妙だと思います。
電子書籍なら著者の取り分が多いので良いかもしれません。
まとめ
さて、そんな感じで見てみましたが如何でしょうか?
やはりどうやって収益を上げるのかを意識するのはとても重要なポイントだと思うので、文頭にも書きましたが、「こんな収益モデルもあるよ!忘れてるよ!」などありましたらどんどん意見とかいただけるとウレシイです。
また、ブラックさんの記事「WordPressのテーマやプラグインによる億万長者への道!」も合わせてどうぞ!
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