 |
そろそろ『金・銀』の話に移りたいと思います。『金・銀』で工夫した点はなんですか?
 渡辺>> まずは行ける場所を多くするということと、ポケモンを増やすということです。あとは、『赤・緑』のときにメモリの関係でできなかったことを実現していこうということです。
増田>> ユーザーは新しいマップでの新しいポケモンとの出会いを望んでいると思うので、前回の「カントー」から今回は「ジョウト」という関西をモチーフにした町が舞台になっています。
プログラムやシステムの面では、どういう改善点がありますか?
森本>> 小さいところでは、どうぐの説明を入れようとか、画面を見やすくしようということです。前より親切なゲームにしようというのが『金・銀』の目標です。また、より通信対戦を意識した作りになっていますね。
 杉森>> 僕の場合は、グラフィックの完成度をあげることが目標でした。カラーになったというのもありますけど、せっかくポケモンというものがみんなに浸透したので、もっと違うポケモンの魅力を見せようと思いました。
渡辺>> カラーになったことで、プログラム的にも新しい工夫が必要になったんですよ。ポケモンのマップというのは、町ごとに独立しているのではなくて、ゲーム上ではひとつづきのエリアになっていますよね? ですから、主人公が道路を歩いているうちに、次の町のグラフィックや、次に出会うポケモンたちのデータを読み込まなくてはいけないんです。今回、カラーになってたことで町ごとに屋根の色を変えているのですが、その切り替わりがユーザーにわからないようにしなくてはならない。そこで、町の入口にゲートなどを作って、その間にデータを読み込むようにしているんです。
なるほど、主人公が歩いているときもすごい勢いでデータを読んでいるんですね。それから、『金・銀』は夜と昼で画面の明るさが違いますね。
増田>> ええ。夜と昼では野生のポケモンとの戦闘中の音楽も違います。曲のテンポが違うとか、音色が丸くなるとか、ほんのちょっとした違いなんですけど。
『金・銀』では、トレーナーも個性的になっていますよね。
 杉森>> そうですね。トレーナーは職業によって特徴のあるポケモンを使うというを設定しています。
西野>> トレーナーにもそれぞれ細かい設定があって、「塾がえり」は大人になると「理科系おとこ」になるとか、「ミニスカート」は「大人のおねえさん」になるとか、なんとなく決まっているんですよ。
|
トレーナーも成長していくんですか?
西野>> ええ。シナリオの中には出てこないのですが、設定としては作ってあるんです。
|
|
 |