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2012年11月14日 (水)

作家 曽野綾子氏の 「いじめ」考

曽野綾子著『貧困の僻地』というレポート・エッセイ集を読み始めてすぐ、強烈な主張に出合った。「いじめ」についての対処法である。早速、一部を紹介しよう。

いじめられた子が自殺すれば、それは淘汰されてことになる。しかし、誰でも人間は抵抗するのが自然だ。相手は凶器を持っている。自分は素手だ。どう見ても、襲われたら勝ち目はない、という場合でも、普通の人間は最後まで抵抗する。・・・・・(略)・・・・・・。

戦い方にはもちろんいろいろある。学校も警察も文部科学省も当てにできないのなら、マスコミに投書するという手もある。しかしこれによって新たな冤罪ができる可能性も生じた。
有効な方法の一つは、男の子でも女の子でも、何か一つ「初段」が取れる程度に武術ができる方がいい。それだけでも、いじめに対してある程度の抑止力にはなる。・・・・・・(略)・・・・・・。

自殺が起きる度に、最近では、親が学校を告発する。いじめを放置したというのだ。しかし誰よりも子供の変化を感じるのは、生活を共にする親でなくてもどうするのだ。親にも察知できなかった異変を、学校がどうして感知できるのだ。

そこで、親だけにしかできない戦いが始まる。いじめが危なければ、学校へやらなければいい。いじめを避けるためには転校の自由を認めろ、と文部科学省の前でたった一人プラカードを掲げて立つのも手だ。そうすればたちどころに、文部科学省の記者クラブが「談話」を聞きに来る。

金品を強要されるようなケースを警察に届けても取り上げてもらえない時には、警察官の名前を聞く。何月何日に何という人に被害届けを出したが無視されたという記録を取っていく。こちらは記録を取っていますよ、と相手に告げる。そうすると警察も気味が悪くなって真剣に考えるだろう。

しかし最上のやり方は逃げ出すことだ。転校である。・・・・・・(略)・・・・・・・・。

そんな愚かな相手にいじめられたくらいで死ぬくらいなら、死ぬ気で闘争ができるはずである。

この文を読んで、兄から喧嘩の仕方を教わったことを思い出した。過去ブロ(複数の人に襲われた時)にその一方法を書いている。

私も、曽野綾子氏の「愚かな相手にいじめられたくらいで死ぬくらいなら、死ぬ気で闘争」すべきであると思っている。極端すぎるかもしれないが、“女性化した男子諸君!野性味を帯びた男になって欲しいし、育って欲しいsign01”と強く訴えたい。(笑い)

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コメント

先生こんにちは。

曽野綾子氏は三浦朱門氏の奥様で、そうとう強硬な保守派ですね。原発の存続に関しても怪しげな主張をする人物に肩入れしているのは注意が必要だと思います。(稲恭宏、高田純で検索してみて下さいませ。何で博士号が出たのか、論文のお粗末さを見ると理由がわかりません。)

ただ男性が弱く(女性に理解があるようになったsign02sign02sign02)なったのは事実だと思いますので、少し古いと言えるかもしれませんが、「力強い男性」をアピールしてほしいと思います。「盗撮」にいそしんでも仕方がないので…downdowndown

市役所で「盗撮」を実行したのは、あたりの柔らかいおじさんでしたが…。

投稿: かげちゃん | 2012年11月14日 (水) 13時45分

かげちゃんさん、こんにちは。
耳の痛いご指摘です。曽野綾子氏の主張は共感するよりも驚いていると言った方が適切かもしれません。
大胆な発言には驚きます。

投稿: appochan | 2012年11月14日 (水) 15時46分

曽野綾子氏、渡部昇一氏など所謂保守派の大御所(育鵬社の教科書の支持者や著者)は「弱い立場」の方への思いやりがありません。このお二人はカトリック信者の悪い点が出てしまっています。

渡部昇一氏については「神聖な義務」(昭和55年、週刊文春)で大問題発言を繰り返し、育鵬社の「なでしこ日本史」はかなり間違いが多く(育鵬社には指摘済み、そもそもあの会社には古文が読めず、漢文の読み下しが出来ない人物が多いです。)、それを「正しい」と誤解するから困ります。

どうやら衆議院が解散し、また選挙になるので、保守派が騒ぎそうです。

投稿: かげちゃん | 2012年11月14日 (水) 21時50分

かげちゃんさん、お早うございます。
何やかにやと忙しく、コメントのお返事が送れて申し訳ありません。
人間、育った土壌が異なると考えにも甘さが出て、表面しか見えないこともあるようですね。
陰陽、プラス・マイナス、不易と流行等、複眼的思考で物事を考察する能力が必要ですが、そのためには勉強することが重要と思います。
かげちゃんさんは実によく研究していますね。感心します。

投稿: appochan | 2012年11月17日 (土) 08時08分

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