息子を装って電話をかけ、現金計１０００万円を詐取したとして、警視庁捜査２課は２０日、指定暴力団山口組系幹部、小林裕次郎容疑者（２９）ら４人を詐欺容疑で逮捕したと発表した。小林容疑者はオレオレ詐欺グループのリーダー格で、東京六大学の有名私大の学生らを現金受け取り役に使っていたという。同課はグループが同様の手口で１０億円以上をだまし取った可能性があるとみて追及する。

　逮捕容疑は昨年８月、東京都台東区の無職女性（７０）方などに長男を装って電話をかけ「小切手が入ったかばんを電車に忘れた」などとうそをつき、現金計１０００万円を詐取したとしている。同課によると、４人は容疑を否認している。

　同課はこれまでグループの現金受け取り役９人を逮捕し、このうち５人が都内の１９〜２０歳の私大生だった。５人のうちの１人が居酒屋でバイトをしている際、客のグループメンバーから誘われたといい、１回当たり数万〜十数万円の報酬を受け取っていたという。