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国際
【東亜春秋】編集委員・山本勲 対日強硬で権力固める習氏
加えて習総書記も属する太子党(高級幹部子弟グループ)の多くが軍の要職に就いている。毛沢東は「鉄砲から政権が生まれる」と喝破したが、中国では軍権掌握が政権強化の近道となる。
そこで習総書記は兼務する党中央軍事委員会主席の地位を生かして陸海空三軍やミサイル部隊の本部、基地巡りを重ねた。軍を鼓舞するには相応の対外緊張が必要だが、尖閣をめぐる係争は格好の材料だった。
だが習総書記の反日民族主義路線は想定外の劇薬的効果をもたらした。対日戦争不可避論がメディアに氾濫し、中国による領海・領空侵犯の常態化で日中の偶発的軍事衝突の危険がかつてなく高まった。
先月18日の日米外相会談で米側が「日本の安全を脅かすいかなる一方的行為にも反対する」と強く警告した後にも、中国海軍は同19、30の両日、自衛隊のヘリコプター、護衛艦に相次ぎレーダー照射を行った。
こうした中で注目されるのは対外強硬派紙、環球時報(2月4日付)が掲載した劉源上将の「戦略的チャンスを確保せよ 戦争は最後の選択」と題する論評である。
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