NHKの広報担当者が公式「ツイッター」で、「中傷を撒き散らすネット弁慶は東北にボランティアに行け」などとつぶやいたことが反感を呼び、ツイッターに批判が渦巻く「大炎上」になっている。掲示板「2ちゃんねる」でもスレッドが林立する盛大な「祭り」に発展している。
こうした炎上についてNHKのツイッター担当者は、「東北の悪口を言った人に対する怒り」などと弁明したが、ネットでは、辻褄が合わない言い訳だとして炎上がさらに拡大した。
大炎上しているのは「NHK広報局(ユル~く会話しますよ)」というタイトルのNHK公式ツイッターで、2013年2月19日未明に、突然こんなんことをつぶやいた。
「ヘイトスピーチをまき散らすだけで、まるで何か世の中の役に立つことをやっている気になっているようなネット弁慶さんたちには、1度でいいから東北へ行ってボランティアでもしてきなよ、と言いたい。かなり本気で言いたい」
「ヘイトスピーチ」というのは、集団や個人を憎悪で差別したり、貶めたりする発言を指す。「ネット弁慶」はインターネット上での発言や行動は威勢が良く厳しいのに反し、実生活では小心者で、ヘタレであることを指す。
このNHK広報担当者に対し、いきなり上から目線で非難し指図するような態度は許せないとしてこんな批判が起こった。
「ネット弁慶はお前だろ!NHKの看板で、自分の名前を出さずに好き放題いってるあたりも性質悪い」
「東北に行ってボランティア『でも』してこい、だからな。東北やボランティアも内心バカにしてるのが出ちゃってるよね」
「NHKは反日放送局。さっさと潰れろや!」
騒ぎが大きくなるとNHK広報担当者はこんな言い訳をツイッターで始めた。
「東北についてひどいことを言っている人に、現地を見て欲しいと思ってツイートしたものです」
そして、言葉足らずで恐縮だとして、先のツイートをこう書き換えた。
「東北についてのヘイトスピーチをまき散らしている人たちには、もし出来ることならば、いちど東北へ行って自分の目で見て欲しい、匂いや音を感じて欲しい、そこで暮らす人たちと話して欲しい、と言いたい。(これなら伝わる?)」
これが火に油を注ぐ結果になってしまった。なぜいきなり「東北の悪口」が出てくるのか、言い訳の辻褄が合わない、下手なごまかしをしている、というのが理由だった。ツイッターユーザーはこのツイートにこんな意見を書き込んだ。
「東北を盾にしてネット弁慶へのヘイトスピーチを行ってるとネットで話題の広報さんこんにちは。最初のツイートからはどう見ても東北へではなく自分のアカウントへヘイトスピーチをしている人間への煽りにしか見えません」
「NHKがチベットや東トルキスタンの問題を積極的に報道しないことと、東北が何か関係があるのでしょうか?」
「東北についてのヘイトスピーチにすりかえるなよ。チベットウイグルについての報道もしてみろと言われたんだろ。馬鹿かお前」
掲示板「2ちゃんねる」では、NHKに抗議のメッセージを送ろうという呼び掛けが起こっていて、メールアドレスなどが晒されている。ツイッターでつぶやいた広報担当者は現在も東北に対するヘイトスピーチを行っている人達に怒っているという姿勢を貫いている。
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