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真犯人から寄せられたメールは、クイズで書かれていた。そのクイズを解いた結果、次の文章が判明した。
また誤認逮捕しましたね。警察は相変わらず馬鹿やっていますね。誤認逮捕を何回やったら気が済むんですか。これまで四人で、これで五人目か。それで誤認逮捕か。ダジャレやっているですか?警察は、これを読んだあと、顔を真っ赤にして怒った。そこで、世論の批判が怖いので、容疑者を釈放しよう……という声が上がった。それに一時、決まりかけた。
だいたい、C# という、ものすごく高度な言語で書かれているんですよ。あんな無知な容疑者に、遠隔操作で掲示板に書き込むなんていう高度なウイルスを作成できるはずがないでしょうが。
あの容疑者は誤認逮捕です。本当は真犯人は私です。悔しかったら、逮捕してごらん。私のお尻をたたいてごらん。ほら、お尻ペンぺんしてみなよ。
ところが、そこへ、ヒゲもじゃの変人が登場して、こう述べた。
「ちょっと待ってごらんなさい。このメールの出所を追及してみなさい。そうすれば真実がわかるでしょう」
「え? 真犯人は別にいるんじゃないの?」
「メールの出所を調べればわかりますよ」
「じゃ、この真犯人というのは、偽物なんですか?」
「いや、このメールを出した真犯人は、本当の真犯人ですよ」
「あんた、いったい何を言っているんだ!」
「調べればわかりますよ」
警察は民間技術者に頼んで、メールの出所を調べた。すると、意外なことがわかった。
このメールは、タイマーによって発されたのだ。そのタイマーを設置したのは、例の容疑者であった。彼は、自分が逮捕されたときに、別の真犯人がいるかのように偽装するメールを発信するように設定していたのだ。そして、まさしく逮捕されたあとで、タイマーが働いて、そのメールが発信されたのである。
つまり、あの警察を愚弄するメールは、まさしく真犯人から発されたのだが、その真犯人は、あの容疑者の一人二役だったのである。
( 虚構新闔ミ 2013年4月1日 掲載)
[ 付記 ]
以上は虚構ニュースです。
以下はホント。
もし真犯人がいたら? 今回の容疑者は、誤認逮捕だということだ。ならば、真犯人としては、警察をコケにする最大のチャンスを、見過ごすはずがない。当然、本項のような、警察をコケにするメールを書いたはずだ。
しかるに、そのメールが届かないとしたら……
あとはわかりますね?
【 関連サイト 】
→ 乗っ取り実演、動き出すPC 「誰でも作れる」 (朝日新聞)
ウイルス自動作成プログラムを使えば、中学生でもウイルスを作れる。「遠隔操作で掲示板に書き込む」というのは、高度なウイルスなんかではない。
また、C# というのは、高度な言語ではなくて、Java と同じようなものであるにすぎない。(→ 証言コメント多数 )
遠隔操作ウイルスの作成者が高度な技術者だ、ということはないのだ。
( ※ 本項の引用文の話は嘘ですね。だまされないように。)
【 追記 】
真犯人が別人ではないことは、論理的に証明できる。
(1) 容疑者Kが江ノ島に行ったのは1月3日だが、ゲーム解答後の証明写真に付けられていた新聞の日付は1月4日だ。つまり日付の偽装工作をしている。
→ http://youtu.be/QBJbVpzJyjs
しかし、もし真犯人がいるとしたら、このような偽装工作をすることはおかしい。一方では容疑者Kに容疑を押しつけ、他方では容疑を外していることになるからだ。矛盾。
どうせなら、容疑者Kが江ノ島に行った1月3日の新聞にするべきだった。そうすればいっそう容疑をなすりつけることができたはずだ。
だが、容疑者Kが真犯人だと考えれば、この矛盾は生じない。あくまで自分が偽装工作をしたことになる。
(2) 容疑者Kの勤務先のパソコンから、最初の犯行の通信が(Torを使わずに)なされた。もし真犯人がいたとすれば、真犯人は容疑者Kのパソコンを操作することができたことになる。だとすれば、容疑者Kのパソコンに直接ソースコードを入れれば、簡単に容疑をなすりつけることができる。わざわざ江ノ島に行ったりする必要もない。雲取山に行く容疑者Kの行動を監視する必要もない。簡単に容疑をなすりつけることができる。なのに、あまりにも複雑な方法で容疑をなすりつけるというのは、あまりにも不自然だ。ありえない。
(3) 容疑者Kが江ノ島に行ったあとで、容疑者Kに容疑をなすりつけるために、真犯人が江ノ島で猫にメモリーカードを付けたのだとしたら、真犯人は「防犯カメラのあるところに行く」という危険に身をさらしたことになる。
一方では、容疑者Kを防犯カメラに撮影させることを目的とし、他方では、自分を防犯カメラのある場所に行かせる(そして猫を捕まえる)というのは、あまりにも矛盾している。
そもそも、容疑者Kが猫を捕まえたからといって、真犯人がわざわざ江ノ島に出掛けて同じ猫にメモリーカードを付ける必然性がない。猫をうまく見つけて捕まえられるという可能性もない。そんな馬鹿なことをしなくても、容疑者Kのパソコンにソースコードを入れておくだけで済むはずだ。
というわけで、真犯人が容疑者Kをおとしいれた、という説は成立しない。
(4) また、これは論理的というより心理的な理由だが、容疑者Kが「冤罪だ」と訴えていない。「私はやっていません」と言うだけだ。これは彼が真犯人であると見なせば合理的だ。普通の人ならば、絶望的になったあげく、「冤罪だ」と泣いて訴えそうだ。最初の大学生ならば、そういう状況にあっただろう。ところが、今回は、弁護士の言葉によっても、本人は「私はやっていません」と言うだけだ。「冤罪だ」と訴えていない。
→ http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013021400986
Kがこれほど落ち着いているのは、たぶん、覚悟を決めたからだろう。それならば、淡々と弁明するのもわかる。
(5) ついでだが、傍証は次々と上がっている。記事を紹介しよう。
→ 匿名化ソフト、派遣先で使っていた
→ メール添付写真と同タイプ人形 片山容疑者がネット購入
→ “記憶媒体埋めた”山付近を容疑者の車走行
最後の記事には、次の言葉もある。
「警察や検察を恨みに思ったことは一度もない」
これは嘘でしょう。掲示板へ書き込みぐらいで重罪を食らったんだから、恨みに思って当然だ。たかがネット上の脅迫ぐらいで懲役3年の求刑なんてとんでもない重罰だ。また、のま猫の会社に被害弁済1800万円(予定)なんて、とんでもない額だ。結果的には(世評を受けて)販売停止をすることになったのだから、被害額はゼロに等しい。なのに被害弁済なんて、必要ない。
これほどにも警察・検察に痛めつけられたんだから、恨みを持って当然である。警察・検察は、どうせなら、駐車場で人を轢いた女子アナを刑務所に入れるべきだろう。人を殺すよりも、掲示板の落書きの方が重罪だなんて、とんでもないアンバランスだ。
というわけで、「警察や検察を恨みに思ったことは一度もない」というのは、明らかに嘘。犯行の動機を隠しているだけですね。それが最大の動機であるがゆえに。
※ 今回の犯行の目的は、冤罪を通じて、警察を嘲笑ってやることである。そこがポイント。
【 補足 】
真犯人は別にはいない、ということを、もっとはっきり証明できる。
仮に真犯人がいたとしたら、容疑者Kがちょうどあの猫をつかまえていじっているところを観察していたことになる。(さもなくば翌日に同じ猫の首輪の画像をとらえることができない。)
だが、真犯人がそれを観察していたとしたら、真犯人が江ノ島の防犯カメラに写っていたはずだ。ちょうどその場とは限らないが、どこかの防犯カメラに写っていたはずだ。なぜなら、江ノ島というのは、(行ったことがある人ならわかるだろうが)狭い1本道があるからだ。もし防犯カメラがあれば、その1本道を通ったときに、顔を真っ正面から撮影されてしまう。
逆に言えば、そんな危険なところを、真犯人が通るはずがない。なぜなら、真犯人は、容疑者Kが防犯カメラに撮影されて警察に逮捕されることを知っていたはずだからだ。(容疑者Kを嵌めるために、例の猫メールを送ったことになるからだ。)
世の中には、特に危険でないところは、たくさんある。それにくらべて、江ノ島というのは、犯罪者にとってあまりにも危険なところなのだ。そんなところに真犯人が行くはずがない。
そして、行かなかったとすれば、容疑者Kがあの猫をいじっていることを、知ることができない。知ることができなければ、あの猫の首輪を撮影してクイズに入れることはできない。
結局、「真犯人が別にいる(そして容疑者KをはめるためにKのいじった猫の首輪の写真を撮影した)」ということは、ありえない。そのことが論理的にはわかる。
バーチャルな世界にいればつかまらなかっただろうが、リアルな世界にはトラップがいっぱいあるのだ。容疑者Kは、江ノ島というリアルな世界に足を踏み入れたとき、身元を知られただけでなく、「真犯人は他に存在しえないこと」までも証明してしまったのだ。
【 補足2 】
状況を見ると、容疑者が真犯人であることはいっそう確実になったと見える。
→ 取り調べ録画求め供述拒否 遠隔操作事件
http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013021701001626.html
→ 「犯人はオタクだと思う」とも話した
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/230218020.html
まず、真犯人でなければ、「供述拒否」ではなくて、「自分は無実であること」をせっせと訴えたはずだ。「私はそんなことを、やっていないんです。これこれの理由です。どうしてわかってくれないんですか」とせっせと訴えたはずだ。
なのに、「だんまり」というのは、「やばいことを言いたくない」ということだから、真犯人であることの特徴だ。
「犯人はオタクだと思う」と語ったのも、その点で真実を語ろうとしたことなのだろうが(自分もオタクだしね)、やはり、「自分は犯人では無い(他に犯人がいる)」と訴えることを目的としており、真犯人であることの特徴だ。
仮に無実であるなら、「誰が犯人か」なんてことを語ったりはしない。そんなことを語る必要はないのだ。自分が無実であることだけを語ればいい。それには真実をたくさん語ればいい。自分のことを語るだけで精一杯であるはずだ。容疑を晴らすために真実をたくさん語る。それだけだ。「犯人は誰だと思う」と問われたら、「そんなこと私にわかるわけないじゃないですか。それより、私の言っていることを信じてください」と訴えるはずだ。つまり、「濡れ衣を晴らす」。それだけが目的だ。
この容疑者はあまりにも余裕綽々であり、警察との対決を楽しんでいる。無実の人間のやることじゃない。
特に、「録画の要求」なんて、普通の市民の発想にはないですよ。犯罪者に特有の発想。なぜか? 普通の市民ならば、「真実を理解してもらえば、あっさり釈放」と思うからだ。「裁判で無罪になること」を狙ったりはしない。「すぐにも釈放」を狙う。何十日も拘束されることになるなんて、最初から発想していない。「録画の要求を受け入れられなければ、ずっと黙ったまま、長期間の拘束を受け入れる」なんて、無実の市民の発想じゃないね。
次のシナリオがある。
「真犯人は別にいるのだが、真犯人が証拠をたくさん偽造して、例の容疑者Kが犯人であるように見せかけた。先に例の容疑者Kを特定して、そのあとで、Kが真犯人であるように思わせる証拠を次々と作った。たとえば、Kが江ノ島に行って猫と遊んだあとで、江ノ島にカード付きの猫を用意した。Kが雲取山に行ったあとで、雲取山に行ったという声明を出した。」
→ http://matome.naver.jp/odai/2136089025623964501
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まあ、理論的にはその可能性はあるが、現実にはありえそうにない。そこまで周到に特定の人物を真犯人に見せかけて証拠を捏造するというのは、推理小説ならば可能だが、現実にはありえそうにない。それほど恨みを買うことはまずありえない。
そもそも、例の遠隔操作ウイルスは、感染者が誰になるか、確定していなかった。罠のように放置していたら、そこに間抜けな人が引っかかった、というだけだ。誰が引っかかるかは、真犯人は知らなかった。
一方、容疑者Kを真犯人に見せかけるというのは、あまりにも手が込みすぎており、現実にはありえそうにない。仮にそんなことがあるとしたら、最初からKを引っかければいいのであって、他の4人は余計だ。
無差別に4人をお手軽に引っかけたあとで、史上最高規模の偽装工作によって別人を犯人に仕立て上げるというのでは、犯人像に統一性が欠けすぎている。まるで結婚詐欺をしながら銀行強盗と殺人をするようなもので、犯人像に整合性が欠けている。ゆえに、ありえない。
特に、初回のIP偽装ミスまで、Kに負わせいるのだとしたら、失敗までKのせいであるように見せかけていることになる。ここまで複雑化するなら、頭が良すぎるので、推理小説作家にでもなった方がいい。
結局、「真犯人がいて、罪をKに着せた」といのは、推理小説のなかでしかありえないような、複雑なトリックでありすぎる。現実の人間がそこまで複雑なトリックを使うはずがない。
タイムスタンプは 下記 ↓
不特定多数の中から模倣しやすいケースを絞り込んで、簡単に模倣できそうなターゲットを犯人に仕立ててにメールを送っているっていうだけでしょう。
だとすれば全然複雑でも難しくもありません。
だけど、いったん特定したあと、その特定した相手に粘着し続けるには、ものすごく多大な努力が必要ですよ。
特に、一番最初は、Tor をもっているというだけで条件設定をしたはず。そのあと、猫行動や雲取山行動を追跡することは面倒だし、特に、Kが江ノ島に行った翌日に江ノ島に行くということ (3) は、すごく大変だ。どうやって同じ猫を捕まえる? 警察だってつかまえるのにすごく苦労したのに。
しかも、Kは「防犯カメラがある」とは知らなかったけど、真犯人が別にいたとすれば「防犯カメラがある」と知っていたはず。それでいて島のあちこちをうろつき回って猫を捕まえた? ありえませんね。仮に4日にそんな不審な行動を取っていたら、Kよりも先に目立って逮捕されていたでしょう。
それに過去にみなさんあの猫の写真事件前から撮ってますよ。
http://matome.naver.jp/odai/2135738701591200901
マスコミもメールの翌朝には問題の猫を見つけてますし、実はそんなに大変じゃないのかも知れない。
猫の写真じゃなくて、あの首輪とメモリーカード。さらに、容疑者が購入した人形。
> 猫を見つけてます
猫を見つけるのは簡単です。つかまえるのが大変なんです。今回も警官が本気でつかまえようとしたのに、まわりの人の助けを借りても、3時間ぐらいかかったらしい。一人じゃ、まず無理。
ま、容疑者は猫マニアだから、何とかできたのかもしれないが、真犯人まで猫マニアだと見なすのは、ご都合主義。
> 真犯人が江の島の住人で
それなら今ごろあっさり逮捕されています。
というか、容疑者が真犯人の地元にいるときに、真犯人がわざわざ犯行をするわけがない。自殺行為。あまりにも不自然。
それじゃ、「容疑者に罪をなすりつけようとして、自分に罪をなすりつける」という結果になる。ありえない。
さすがに失笑せざるを得ない
日本に猫好きが何人いると思ってんだよ…観光地の人馴れした猫なんてちょっとマタタビ持ってけばすぐ捕まえられるぞ
警察が何人もワラワラやってきたら捕まらないものでもな
調べてみたら……
→ http://okwave.jp/qa/q4078146.html
→ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1412163529
別に猫がマタタビに引き寄せられるということはありません。言葉上では諺みたいなものがあるが、現実はそうじゃないんです。(ちょっと効果があるだけ。たいしたことはない。)
あなたも知ったかぶりで言っちゃ駄目ですよ。
あと、猫好きと猫マニアは違いますよ。私も猫好きだけど、猫マニアじゃない。猫のつかまえ方はわかりません。
猫の捕まえ方くらい自分で調べるんじゃない?
というか、猫の捕まえ方って、文字で書いただけじゃわからないと思いますよ。機械のマニュアルじゃないんだから。たとえば、「猫が猫撫で声を出したときに猫のシッポの三分目をつかむ」なんて文字で書いたって、具体的には何のことかさっぱりわからない。
リアル世界のことはバーチャル知識じゃわからないんです。ちなみに「女の心をつかむ方法」なんて、いくらネット情報や本を読んでも駄目ですよ。実体験がないと。猫も同様でしょう。
タイムスタンプは 下記 ↓
ちなみにキウイフルーツは効果がない様です。そうでないとサザエさんの歌は「キウイを咥えたドラネコ」になっていたでしょう。
タイムスタンプは 下記 ↓
http://www.fujisawa-kanko.jp/stat/event.pdf
真犯人がカメラを強く意識していたかどうかなんて分からないし、問題の猫だって24時間監視カメラの前に居たわけじゃないよね。