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【大リーグ】

イチロー、グラウンド内外で主役!? ジーターら“顔”不在、奇抜Tシャツで

2013年2月20日 紙面から

 【タンパ穐村賢】今キャンプの主役はイチロー!? ヤンキースのイチロー外野手(39)は18日(日本時間19日)、当地でメジャー13季目のキャンプ初日を迎えたが、6年ぶりとなる丸刈り頭に加え、胸に「カツサンドないの?」という日本語入りのオリジナルTシャツ姿で球場入りし、注目度満点。ユニホームに着替えてからも、手術明けでデレク・ジーター遊撃手(38)が別メニュー調整、アレックス・ロドリゲス三塁手(37)もリハビリ中で留守とチームの“顔”不在だったこともあり、グラウンド内外で集まった日米報道陣から熱視線を浴びた。

 初日の全体練習が終わると、背番号31の周りに日米報道陣が群がった。ジーターにA−ロッドとチームの顔や主砲不在で幕を開けた今年のキャンプ。スター軍団とはいえ、2選手以外では“キャラが立った”選手は意外と少なく、今冬にベテランFA選手では異例の複数年契約を勝ち取ったイチローの“第一声”に、日本国内メディアだけではなく、多くの米国内メディアが耳を傾けた。

 もちろん本人もまんざらではない。「初日にこんな(大勢に囲まれて)インタビューされているのは何年ぶりですかね」。自然と弁舌も滑らかになる。普段は数字や記録、今季目標などの明言を避ける男が「(目標は)ないことはない。いっぱいありますよ。増えるかもしれない」。具体的にこそ示さなかったが、昨季逃した悲願の“世界一”の座、再びシーズン200安打など、イチローが今季目指しているものは容易に想像できた。

 本人は「日米通算」という記録のくくりに最近は閉口気味だが、ファンの注目はあと116安打に迫った日米通算4000安打という大台到達にも集まる。2007年3月のオープン戦以来となる丸刈りは、ヤンキースの一員として迎える初キャンプという心機一転の意味合いが強いが、記録面でも“節目”を迎える2013年シーズンに対する気持ちをつぶさに物語っていた。

 自然と気合が入り、初日から飛ばした。約2時間の練習メニューをはつらつとこなし、フリー打撃では40スイング超で左右にライナー性の打球を次々に飛ばす。室内練習場でも黙々と打ち込むなど、すぐ開幕でもOKと思わせるほどの体の切れ、状態の良さだった。

 途中加入で定位置も約束されず、打順も固定ではなかった昨季とは違い、今季は右翼に“指定席”がある。ジラルディ監督が「以前ほどホームラン打者がいない。違う得点方法を見つけないといけない」と戦術変換を示唆する中、昨季29盗塁のイチローを上位固定で起用する可能性も大きい。

 もう“外様”ではない。ピンストライプのユニホームも板に付いてきた。注目度でもジーターらに引けを取らない。今季はメジャー通算12年のキャリアを誇る存在感たっぷりのベテランとして常勝軍団を引っ張る。

 

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