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経済
所要時間300分の1 無線LANへのスマホ接続 京大で新技術の実証実験
2013.2.19 20:11
総務省は、公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」でインターネットに接続する時間を大幅に短縮する新規格の実証実験を21日、京都大で実施する。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末でネット接続する場合、従来はパスワードの確認や通信の確立など5段階の手続きがあり接続に3秒程度かかっていたが、手続きを一括処理することで接続までの時間が300分の1に短縮される。歩きながらでもスムーズに無線LANが利用できるという。
この実証実験は、無線LANの高速認証技術の標準化を行う官民組織「Wi-FILS(ワイフィルズ)推進協議会」が実施。新規格に対応した接続ポイントと、タブレット端末100台を利用して、複数の接続ポイントを移動しながらでもスムーズな接続ができるかなどを確かめる。
従来方式の場合、接続に時間がかかるため、歩きながら操作した場合、手続き中に接続エリアから出てしまうケースも少なくない。このため、ネット接続が完了するまでエリア内で立ち止まる必要があった。
新しい方式では、接続~認証の手続きを一括して処理することから、0・01秒前後でネットが利用できる。また、手続きにかかる情報のやり取りも簡略化できるため、ネットワークへの負担が少なくなり、より多くの利用者が無線LANに接続できるという。
新方式は、端末同士が通信する際の手順やルールにあたる「プロトコル」を改善するもので、日本が中核技術を保有。総務省と同推進協議会は連携して、新規格の国際標準化を提案している。実用化すれば電子看板(デジタルサイネージ)や次世代送電網(スマートグリッド)など、幅広い分野への応用が期待されている。
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