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老舗そば店「かんだやぶそば」(東京都千代田区神田淡路町)で19日午後7時20分ごろ、火災が発生し、2階建て木造店舗が半焼した。隣接する建物を含む計4棟、計190平方メートルに延焼。店内には従業員と客計46人がいたが、全員避難して無事だった。作家の故・池波正太郎さんらも通った名店。現在の建物は1923年に建てられ、都の「歴史的建造物」に選定されている。警視庁と東京消防庁が出火原因を調べている。
JR秋葉原駅の西約300メートルのオフィス街が、視界を覆う黒煙に包まれた。女将(おかみ)の堀田ますみさん(68)は「月に1度、防火点検をしてもらっていたが、古い建物だから漏電があったのかもしれない。代々受け継いだそばつゆもあったのに…」と涙を浮かべた。
午後7時過ぎ、店内の電気が突然消え、1階の従業員食堂から煙が出た。同21分、堀田さんが「ダクトが燃えている」と119番。32台の消防車が出動した現場は一時騒然となった。店にいた従業員16人、客30人は全員避難し、けがはなかった。同9時25分にようやく鎮火。店を時折訪れていたという50代男性は「昭和の香りのする建物だった。そば以上に好きだったのに」と残念そうに話した。
「かんだやぶそば」は、幕末から明治にかけて団子坂(現在の文京区千駄木周辺)で営業していたそば店「蔦屋」から暖簾(のれん)分けの形で、1880年に創業。現在の店主・堀田康彦さんは、初代の堀田七兵衛から数えて4代目にあたる。店名は、周囲が竹やぶに囲まれていた「蔦屋」が、「やぶそば」と呼ばれていたことに由来するという。
木造2階建て、数寄屋造りの店は1923年、関東大震災の直後に再築された。第2次大戦中の42~47年は営業を停止したが、奇跡的に空襲を免れ、そのままの姿で戦後に復活。2001年には都が「歴史的建造物」に選定した。
昆布とカツオだしの濃厚なつゆとコシの強いそばが特徴。年越しそばを食べようとする人々が行列をつくる光景は、大みそかの風物詩となっている。
常連には著名人も多く、美食家としても知られた池波正太郎さんは、著作の中でも度々登場させた。そばを全部つゆにつけないで食べることが粋、とされる風潮は「かんだやぶそば」のつゆが濃厚で、多くの客がそばの半分ほどしかつゆにつけなかったことから始まった、と言われている。
(2013年2月20日06時05分 スポーツ報知)
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