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右肩痛でもマエケン残す!浩二監督「彼の調整を信じる」

15日のキャッチボール中に右肩を回して顔をしかめる前田。右は山本監督
15日のキャッチボール中に右肩を回して顔をしかめる前田。右は山本監督
Photo By スポニチ

 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの山本浩二監督(66)は、20日に発表する28人の最終メンバーに、右肩の違和感を訴えている広島・前田健太投手(24)を選出することを明言した。17日の広島との強化試合(サンマリン宮崎)では本来の投球フォームからは程遠く調整遅れを露呈したが、それでも山本監督は変わらぬ信頼を強調した。

 本調子でないのは分かっている。それでも山本監督は「俺は選ぶよ」と断言した。右肩の違和感を訴えている前田健について「段階を追ってきっちり合わせてくれるタイプ。きのうも話したが、非常に前向きな話をしてくれた。彼の調整を信じる」と全幅の信頼を寄せた。

 20日の紅白戦後にスタッフ会議を行い、本大会に臨む28人の最終メンバーを決める。33人の代表候補から、野手3人、投手2人をカットしなければならない。山本監督自身「本当に頭が痛いよ」と漏らす苦渋の選択。だが本番を見据え、3連覇を目指すことを考えると、前田健は絶対に必要な戦力と判断した。

 17日の広島との強化試合では、広島側で先発して2回2安打無失点。だが球速は140キロに満たず、フォームも従来のダイナミックさを欠いた。異変は明らかで、結果以上に内容に疑問符が付いた。ただ18日には強めのキャッチボールを行うなど復調途上にあるのも事実。「悪くないです。いい感じで投げられるようになってきた。周りが騒ぐのは仕方ない。焦りはないです」と本人も前向きな感触を口にしていた。

 山本監督は「予定通りオーストラリア戦にいく」と広島戦から中6日となる24日の壮行試合・オーストラリア戦(京セラドーム)で、前田健を登板させる予定。そして再び中6日で3月3日の1次ラウンド第2戦、中国戦(ヤフオクドーム)を任せる意向だ。復調具合によっては中国戦は第2先発に回し、球数を制限する手も検討中。相手が戦力的に落ちる第1ラウンドでは無理をさせず、8日から東京ドームで行われる第2ラウンドで先発を任せることも考えている。

 昨季は両リーグトップの防御率1・53をマークするなど、復調さえすれば実力は申し分ない。「謙二郎(広島・野村監督)ともいろいろと話はしている。この大会に懸ける思いは本当に強い選手」。開幕戦となる3月2日のブラジル戦(ヤフオクドーム)での先発に指名した田中と並び、前田健は侍ジャパンの2枚看板。指揮官はその看板を信じて戦うことを決めた。

 ▽侍ジャパンの絞り込み方法 落選する5人の内訳は投手2人、野手3人。投手では右肩に不安を抱える浅尾次第で構想が大きく変わる。山井、大隣は、20日の紅白戦で最後のアピールを試みる。野手は右手中指の爪を割った村田のほか、二塁の本多、左肘の不安で調整が遅れた大島に聖沢らが当落線上に位置しているとみられる。 侍ジャパン日程  山本浩二監督「我が道」特別版

[ 2013年2月20日 06:00 ]

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