【ＢＯＸ】ＪＢＣが４月にＷＢＯとＩＢＦに加盟

会見に出席したバルカルセル会長（右）（左からＪＰＢＡ大橋会長、ＪＢＣ林コミッショナー）

　日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）は１８日、都内で会見し、国内未公認の世界ボクシング機構（ＷＢＯ）と国際ボクシング連盟（ＩＢＦ）に４月１日付で加盟すると発表した。従来の世界ボクシング協会（ＷＢＡ）と世界ボクシング評議会（ＷＢＣ）と合わせ、日本で世界主要４団体の世界戦を行える。

　来日したＷＢＯのフランシスコ・バルカルセル会長（６４）は「日本の加盟なくしてＷＢＯを世界的団体とは言えないと思っていた」と語った。同団体の世界王者には元６階級制覇のマニー・パッキャオ（フィリピン）が昨年まで王座を保持するなど強豪がそろう。

　“鎖国”状態の日本は世界的潮流に押される形で、両団体への加盟に際し、約１年半をかけて慎重に協議してきた。４団体体制で日本人選手の世界挑戦への好機は広がる一方、同一階級で４団体とも日本人が王者になる可能性もあり、王者乱立による権威や希少価値の低下などの懸念は残る。

　日本プロボクシング協会は挑戦資格の内規を厳格化し、安易な世界戦を防ぐための策を講じている。暗中模索の“開国”だが「ボクシングブーム再燃の起爆剤になれば」（大橋秀行会長）と関係者の期待感は大きい。

　◆ＷＢＯとＩＢＦ　ＷＢＯの正式名称は世界ボクシング機構で１９８８年に設立された。プエルトリコに本部を置く。ＩＢＦは８３年設立で、正式名称は国際ボクシング連盟。米国に本部がある。未公認時代の８４年には新垣諭がＩＢＦバンタム級王者となり、昨年５月には石田順裕がＪＢＣに引退届を提出してＷＢＯミドル級タイトルに挑戦し、判定負けした例がある。