【泉田洋平、吉田海将】香川県綾川町の町立中学1年のパキスタン国籍の男子生徒(13)が昨年11月、校内の廊下で同級生に足をかけられて大けがを負っていたことが、両親や町教委への取材で分かった。両親は男子生徒がいじめを受けていたと主張。18日、足をかけたとみられる男子同級生を傷害容疑で県警高松西署に告訴し、町教委にいじめ防止と調査を求める申入書を提出した。
町教委によると、昨年11月28日、廊下を走っていた男子生徒に同級生が足をかけた。生徒は顔から廊下に倒れ、ひざ付近を強く打ち、現在も松葉杖で通学しているという。
両親によると、男子生徒は日本で働く父親の元から学校に通うため昨年春に来日し、同中学校に入学。当初、日本語はほとんど話せず、1週間ほどたつと同級生数人から「国へ帰れ」などと暴言を浴びせられるようになった。5月になると、ぬれた雑巾を顔にぶつけられたり足を蹴られたりするなどし、足をかけられ転倒し、顔に軽いけがをしたこともあったという。