県:13年度予算案 一般会計3305億円 対前年度比、4年ぶり増 /鳥取

毎日新聞 2013年02月15日 地方版

 一方、縮小の印象が強いイベント関連では、今夏の開催を想定している「まんが博・乙」。12年度約8億5000万円を使って東、中、西部で大型イベントを展開するなどし、県内への経済波及効果が163億円あったとされる「国際まんが博」の後継事業で、予算はぎゅっと絞って9300万円。内容は、前回と同様に声優のステージイベントや漫画家水木しげるさんの展示など。場所は中部のみを想定しコンパクトな装いの中で、どこまで存在感を示せるかが焦点となる。

 とにかく走り始めた建国イヤーを過ぎ、2年目の今年は「いつまで」「どの程度」公費を使って漫画にかかわっていくかを県が見極める試金石の1年となる。【田中将隆】

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 ■解説

 ◇交付金減少でやりくり

 「少し張り切った予算を作らせていただいた」。平井伸治知事は14日の定例会見で、積極型の編成となった13年度当初予算案に胸を張った。わずかな増額とはいえ、前年度比での増加は4年ぶりのこと。一方で「なんとか増額にもっていった」と平井知事が述べる通り、県の財布の冷え込みは依然として厳しいものがある。

 今年度は、地方公務員を国家公務員並みの給与水準に下げるという名目で、国が実質的に地方交付税を削減。県は、給与の削減などで既に国家公務員の水準を下回っている全国でも珍しい自治体だったため、他の基金から“穴埋め”の予算が回ってきたが、結果として約10億円の「予期せざる財源減少」(平井知事)が起きた。

 これを受け、県財政課は予算の査定を厳しくし、マンネリ化した事業や効果の上がっていない事業の予算を容赦無くカット。県版事業棚卸しで「廃止」ではなく「改善継続」とされた「食のみやこ直売ビジネスモデル支援事業」(2000万円)は「補助金が活用されていない」(財政課)と実績不足を理由に廃止された。こうした削減努力で、人件費の削減をせず県予算全体で10億円の減少分を吸収することに成功した。

 今回はなんとかしのげた形だが、国の“穴埋め”は「未来永劫(えいごう)続くと約束されたものではない」(平井知事)。一方で、職員給与の削減による交付税減額は固定化される可能性が高く、平井知事は「今後、50億から100億円ベースで財源が失われる可能性もある」と危機感を募らせる。

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