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 7割超の投資家が損失を出し、その金額は平均で525万円に達していた。同時に、年齢によって個人投資家の投資スタイルに特徴があることが明らかに。


     通算損益額の正負別割合
        (n=1,000)

 アブラハム・プライベートバンクは富士経済と共同で、累計投資金額300万円以上の個人投資家1,000人を対象に、5月21日から6月18日にかけて投資実績に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。

 それによると、すべての金融商品を合算した通算損益において、利益を出している個人投資家は全体の20.6%に過ぎず、72.4%の個人投資家が損失を出していることが判明した。損益ゼロ(イーブン)の人は7.0%だった。

 また、平均投資額は1,775万円で、時価換算すると1,249万円にまで下落。損失の平均額はマイナス525万円に達していた。調査対象者の年収の平均値は477万500円(年収の最小値は0円、最大値は2,300万円)であることから、個人投資家のほとんどがかなりの痛手を受けていることが分かる。

商品別平均損益率
株式投資の結果

 一方、現在保有している金融商品を聞くと、最も多かったのが国内株式で79.5%の個人投資家が保有していた。以下、国内投資信託(46.8%)、外貨預金(27.8%)、国内の公社債(16.4%)、FX・CFD・商品先物取引(13.4%)、海外ファンド・海外株式等(10.6%)、投資用不動産(6.9%)と続いた。

 これらの金融商品を保有する人の割合を、個人投資家の年齢別にまとめると、20~29歳では、国内株式が83.3%、国内投資信託と国内の公社債が58.3%、海外ファンド・海外株式等とFX・CFD・商品先物取引が33.3%、投資用不動産が25%、外貨預金が50%の個人投資家が保有していた。この数字は、全体平均をすべて大きく上回っており、さまざまな投資対象に、手広く投資している様子が浮き彫りになった。

 また、年代が上の層になると、保有する投資対象が国内株式や国内投資信託に偏る傾向がみられた。例えば、60~69歳の保有率は国内株式が80.8%、国内投資信託が52.0%で全体平均を上回っているのに対し、国内の公社債が19.2%、海外ファンド・海外株式等が7.6%、FX・CFD・商品先物取引が4.4%、投資用不動産が4%、外貨預金が22%になり、20代と比べると、保有する人の割合が大きく落ち込んでいる。この傾向は、他の年代でもみられた。

 調査結果からは、日本の若い個人投資家は海外株式やFXなど投資対象が多様化している一方で、年齢が上がるほど国内の株式や投資信託に絞り込んで投資をしている、そんな投資家像が明らかになった。

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