災害の少なさで関東圏などから移住先として注目を集めている岡山市は2013年度から、市営住宅の空き住戸を期間限定で提供し、定住につなげる取り組みを始める。東京などでの移住相談会の回数も増やし、岡山の暮らしやすさをPRする。
13年度一般会計当初予算案に関連費用400万円を盛り込んだ。
子育て世帯向けに、就職先や住居が決まるまでの仮住まいとして北長瀬みずほ住座(北区野田)を原則6カ月間貸し出す。冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどを整え、4戸を準備。入居者選定方法などを今後決め、夏までに貸し出しを始める。家賃は1万円前後を想定。応募状況を見て提供戸数の拡大も検討する。
東日本大震災の被災者で、岡山大法学部と経済学部の各夜間主コースに通う学生には、高島市営住宅(中区高島)を提供し、家賃を免除。13年度は3戸を修繕し、14年度から同大が推薦する学生に卒業まで貸す。戸数は年3戸ずつ増やして17年度に計12戸とする計画。
東京や大阪で岡山県などが開く移住相談会に岡山市は13年度、10回ほど参加する予定。12年度は4回だった。
岡山市への移住者は11年3月の東日本大震災以降、増加。12年に市内への転入者は転出者を1655人上回り、転入超過者数が全国市区町村で14番目に多かった。