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2年ぶり、鉄道輸送専用線が再開 日本製紙石巻

再開式出席者の拍手に見送られて出発する貨物列車

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市の日本製紙石巻工場で製品を鉄道輸送する専用線が14日、約2年ぶりに運行を再開した。石巻工場は昨年8月に全面復旧した製造ラインに続き、輸送態勢も震災前と同水準を取り戻した。
 専用線は延長約2キロで、石巻工場の荷役ホームとJR貨物の石巻港駅を結ぶ。津波でレールが流失し、ホームの建屋も全壊した。昨年5月から約3億円を掛け、レール敷設やホーム建設などの復旧工事を進めていた。
 石巻工場は生産再開後、トレーラーなどで製品を搬送してきた。大量の物資を安定的に運べる鉄路の復旧により、積み込み作業が省力化されるなど、コスト削減につながるという。
 荷役ホームであった再開式には社員や工事関係者ら約100人が出席し、日本製紙の山下勁副社長が「専用線の再開で生産体制は万全になった」とあいさつ。山下副社長の合図で、ロール紙など約225トンを積んだ貨物列車が出発した。
 石巻工場は年間約80万トンの生産を見込み、半分程度を鉄道で運ぶ。当面は1日1便の運行で、3月16日から4便に増やす予定。


2013年02月15日金曜日


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