2013/02/15
ヨドバシカメラは、JR大阪駅北口にある旗艦店、ヨドバシ梅田の北側隣地に高さ150mの大型複合ビルを開発する。高さ90mの商業施設を基壇部に、その上部はホテルとする。2月13日に開かれた大阪市都市計画審議会において、容積率の1250%への緩和が認められたことから計画が具体化した。2013年秋の着工、2016年春の完成を見込む。
土地は1997年にヨドバシカメラが1010億円(1坪1550万円)を投じて取得したもので、南側半分が現在のヨドバシ梅田となった。今回の建設地である北側の土地は現在、ヨドバシ梅田の平面駐車場として使用されている。ヨドバシ梅田とあわせた全体の敷地面積は1万7250m2。新ビルとヨドバシ梅田は完全に一体化させるのではなく、低層階を部分的に接続する。
ビル外周とその周辺には2階レベルの歩行者用デッキを整備する。JR大阪駅や阪急梅田駅方面、さらには2013年春に開業を迎えるグランフロント大阪(梅田北ヤード先行開発地区)へとデッキを接続して、スムーズな動線を確保する。また、ビル内には災害時の帰宅困難者向けの一時避難場所や備蓄倉庫を設ける予定だ。これらを実施することが土地の容積率緩和の条件だった。駐車スペースの減少分は地下に駐車場を設けることで補う。
ヨドバシ梅田の店舗売上は年間1000億円を超えるとみられており、梅田の人の流れを変えた、と評される集客力を誇っている。現計画地には当初35階建てのオフィスビルの建設が予定されていた。長い凍結期間と用途変更を経て、梅田の一等地の再開発が動き出す。
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