『代打屋トーゴー』
モーニング創刊と同時に始まった漫画で自分にとっての永遠のヒーローである。
昼間は駄目公務員
しかし真の姿は『営利誘拐と殺人以外のあらゆる無理難題を解決するパーフェクトピンチフォローオフィス所長の<代打屋トーゴー>』
今すぐ富士山を爆発させてみろ!
勝率0%イカサマポーカー機を使う相手にロイヤルストレートフラッシュで勝利しろ!
倒壊したビルに閉じ込められた少年をてんとう虫一匹で救出せよ!
毎回毎回ありとあらゆる困難に知恵と勇気と正義感と奇抜なアイディアで挑む。
この作品の作者である「たかもちげん」は随分前にすでに故人となってしまった。ただ俺の心のライブラリーの中に永遠の名作として残っている。
おそらく『代打屋トーゴー』が今後、漫画史の中でも語られることはないだろう。
古本屋ですら扱わなくなった、時間の投射線の彼方に過ぎていった単なる一作品…。
そういう扱いだろう。きっと。
当時、俺がガキの頃は実家がお好み焼き屋をしていて、それで店で漫画を置くから漫画はたくさん読めた。月曜日はジャンプ、水曜日にはサンデーとマガジン、木曜日はヤンジャンとビッグコミック(後にヤングサンデー)、モーニングは…忘れた。あと月刊ジャンプにフレッシュジャンプも。
だから思えば漫画には非常に恵まれた環境だったかもしれない。
オヤジも漫画が大好きだった。オヤジのお気に入りは「コブラ」と「よろしくメカドック」だったな。
兄貴の大のお気に入りは「ウィングマン」と「うる星やつら」
俺のお気に入りは、ヤンジャンの「GTロマン」とモーニングの「代打屋トーゴー」だった。
<代打屋>というネーミングが素晴らしい。
あらゆるピンチにさっそうと現れ、快刀乱麻の如く活躍し、人々の笑顔だけを残して去っていく。
子供ながらに『自分もこんな大人になりたい』と思ったよ。
コミックスは全巻揃えていたんだが、阪神淡路大震災で俺の漫画コレクションは全て台無しになってしまった。
レアなサムライダー初版版とかも全部失われた。
そして今、改めてコミックスを集め直したいと思うのだが、
もう古過ぎてブックオフなどでも扱っていない。
仮に扱っていたとしても状態は非常に悪い。
電子書籍化はされているので、しかたなく電子書籍版を買おうとは思っている。
懐かしのヒーローにもう一度逢うために。
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