■vol.16
「セリフ」が
キャラクターをつくる!
◇キャラクターの性格・イメージをはっきりさせる最も有効な手段は「セリフのサンプル」をつくることである!
■ 「セリフのサンプル」を作って、キャラクターに命を吹きこんでいこう!
ここまででキャラクターの性格とギャップである意外な一面ができあがりました。これでキャラクター作成の第一段階はクリアです。
しかし、この時点ではキャラクターの設定要素「どんなキャラクターか」が決まっただけで、具体的にそのキャラクターがどんなふうに存在しているのか、どんなふうに生活しているのかはまだイメージできていないのではないかと思います。そこで、キャラクターの実際の生活をイメージして、シンプルな性格的特徴をよりハッキリと明確に、より具体的に捉え、命を吹きこんでいかなければなりません。そのために最も確実な方法が「キャラクターのセリフのサンプル」をつくることです。
■ そのキャラの「代表的なセリフ」を思い浮かべてみる
まずはそのキャラがいいそうなセリフを、単発でいいので思いつくままに書いてみましょう。そのキャラの性格を表すようなセリフを筆の赴くままに書いてみてください。
その際ポイントは「一つのシチュエーションを思い浮かべ、そのときにこの性格のこのキャラならどんなことを言うだろうか」と考えてみるということです。
例えば「挨拶をする」というシチュエーションでは「おはようございます、〇〇さん」とおしとやかに挨拶する女性キャラもいれば「おっす〇〇、今日もしけた面しねんなぁ~」なんていう男勝りの挨拶をする女性キャラもいます。性格によって同じシチュエーションでも反応・セリフは変わってきます。
この「シチュエーション」を考えるときは、誰か相手となるキャラクターを設定し、そのキャラに対してセリフを言っている場面を想像すると良いでしょう。
また、特にそのキャラとの間に何らかのトラブルを生じさせるとキャラクターは饒舌にしゃべりだしてくれます。
セリフのサンプルは、「表の性格」である外面的印象を表すものと、「裏の性格」である意外な一面・ギャップを表すものと、両方をそれぞれ考えてみてください。
■ 誰かとの「会話」のサンプルを考えてみる
なにかの場面を思い浮かべてその場面で交わされるようなセリフを思い浮かべてみましょう。いずれも、キャラクターの性格を表すような話し方・口調や内容になるように書きだしてみましょう。
■ 鏡裕之氏曰く、「『喜・怒・哀・照』のセリフをつくろう!」
感情が出るようなセリフをつくると、よりキャラクターの特徴を具体化させ、ハッキリさせていくことができます。その時に有効なのが『美少女ゲームシナリオバイブル』の中で鏡裕之氏がいっておられる『喜・怒・哀・照』のセリフをつくるという方法です。喜怒哀楽ではなく、喜怒哀『照』になっている点がポイントです。
・喜んだとき
・怒ったとき
・哀しいとき
・照れたとき
この4つの感情表現をさせたセリフのサンプルをつくってみましょう。
■ ギャップをセリフで表現させよう!
セリフのサンプルを考える上で一番大きなポイントとなるのは「ギャップのセリフ」です。キャラクターが言いそうにないことをいう、その「言いそうにないこと」のサンプルがギャップをより明確なものとして具体化・具現化してくれます。
先に設定したキャラの「外面的印象」を裏切るようなコメントをさせるのです。そうすると、そのギャップのセリフからキャラクターが膨らんでいき、魅力的なキャラクターへと変身していきます。
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