酒の力を過大視していないか?

以下に記したのは、藤井聡氏の「維新・改革の正体―日本をダメにした真犯人を捜せ」
からの無断引用である。表題のとおり、政治・経済・社会を題材にした本であり、
アルコール依存症は全く関係ない。
だが、オレにはアルコール依存症の核心をズバリ突いていると思えるのだ。

どこかの段差に蹴躓いて転んで大怪我をしたのはそんな段差がそこにあるからであり、
風邪をひいたのはそこにバイ菌があったからと結論付けることはできるだろう。
しかし、そんなふうに結論づけてばかりいては、ありとあらゆる段差に転びつづける
ことになるだろうし、ありとあらゆるバイ菌に感染され続ける人生を歩むことになる
だろう。
(中略)
真っ当な結論とは、そこに段差やバイ菌があったことが悪かったのだという結論では
なく、「段差にこけてしまった自身の愚かさ」や「バイ菌に感染してしまった自身の
免疫力の低さ」こそが悪かったのだと結論づけることなのではなかろうか。


この記述は、副題の「日本をダメにした真犯人」は、新自由主義者、マスコミ、グロ
ーバル財界、…と6つの利害共有勢力の複合体であるとの結論を導き出しながら、そ
の上で実は、と国民自身の罪を戒めているのである。

アルコール依存症も同様であるとオレは思う。

「第二の否認」として「酒をのまないでは生きていられなかった理由と向き合うべき」
と言う人がいるが、例えば生い立ちや生活苦などが原因だとして、それと向き合ってみ
てどうなるというのか。

原因・理由を過去に遡って取り除くことはできないから、それを乗り越え、克服するこ
とだということになるのだろうが、それはまた別の問題であろう。

その原因なるものの故に「酒を飲まないでは生きられなかった」という考え方に間違い
(もっとはっきり言えば「甘え」)があるように思えてならない。

まわりくどい言い方をやめるとこうだ。
酒は、考えたくないことから一時的に解放してくれる。それは脳の麻痺で、副作用が酒
害と依存症。飲酒を続けることはそのヤバい取引を続けること。

もうひとつ。酒は「バカ」になれる。ブレーキが壊れる。それも脳の麻痺。他は一緒。
選択するのはあなた。社会に頼ってもしょうがないし、文句を言ってても始まらない。

にほんブログ村 だろ酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村

おー痛え。特に最後の部分は自分に跳ね返る。でもすっきりした。

コメントの投稿

非公開コメント

「酒を飲まないでは生きられなかった」という考え方、言い方は間違い。
これを連呼して行きたいですね。
酒を飲んでも生きられない、生きてないことに早く気付くべき。というより、飲酒でますます生は遠ざかりますものね。
棚氏に投票します。

痛たたた・・

私にも、跳ね返りが飛んできました。

人生長いのだから、
「酒を飲まないではやり過ごせない」事もあるかと。
しかし、そうやってても、解決出来ない事に
   気付くor気付かないor気付かないふりをする 
選択肢がある中で、今思うのは、自分は気付けて良かった事です^^
 

雨上がりさん

前回と今回の記事は、自分でもアップすることに抵抗というか
ためらいがありました。
ずいぶん前に「酒は毒ではない」と言う主旨の記事をかいた記憶も
もちろん失ってはいませんし、とぼけるつもりもありません。
昨今の若者たちに「酒離れ」の風潮があるということ、
人間の正しい直感のように思えます。
逆説的ですが、そういう意味で、
「酒でも飲まなきゃやってられない」という考え方に胡散臭さを感じました。
昨日のにゃんこさんもそうですが、今日の雨上がりさんのコメントはとても心強く嬉しい一票でした。ありがとうございます

ろはさん

ろはさんは、「禁酒」という取り組みで始めたのに、「不飲酒」が始まっちゃった、みたいなところがすごいです。
おっしゃるように、まだまだ人生長そうですから、このまま不飲酒を続けていくことは、逆に私なんかより難しいかもしれません。
が、「底つき体験」なんか必要としない、新しい形の不飲酒の先駆者に
なっちゃうかもですね。
遺言みたいになっちゃいましたけど、まだ死ぬ予定はありません。あしからずv-8
とってつけたようですが、ろはさんのコメにも(まだ不飲酒の日が浅い人代表の一票みたいで)すごく勇気づけられてます。
ありがとうございました。

んちゃ(^^)/

久しぶりに、ブログを訪問(^^)
(カレンなA型を心配してるかと思いまして~(^^;;)

>人生長いのだから、
 「酒を飲まないではやり過ごせない」事もあるかと・・・・
   ↑
ろはさんのコメに、私も一票!

飲んでも飲まなくても現実状況は変わらない。
嫌な事が無くなるわけでもないし、相性が悪い相手と仲良くなるわけでもないし、生い立ちを恨んでも消えないし。
はっきり言えるのは、浴びるような飲酒は、確実に自分自身の身体を悪化させている事。(お財布の中身も寂しくなるv-12
要は、何でもかんでも他人のせいや酒のせいにしてしまった自分の弱さ。
それに気付いただけ幸いです。

待ってたよ!

飛んで火に入るアラレちゃん。
ちゃんと問題の所在を明らかにしてくれるからありがたい。

そなんだよね。負け惜しみじゃなくて問題提起のつもりなんだ。
酒は「絶対悪」だから全面的に禁止すべきだなんて言えない。
人はそんなに単純には割り切れない。

ただ「適正飲酒」という言葉は、酒を問題なく飲める人が正常で、オレたちは「異常者」だという誤解を与えかねない。とか
だから、断酒を一定期間続ければまた普通の人に戻れるという「願望」が出てくるんじゃないか。とか
そもそも酒というものに対して「幻想」を抱かせている(もしかしたら意図的に)ものがあるとしたら、その片棒を担ぐようなことはまずいんじゃないの。など言っておきたいと思った。
思い上がりかもしんないけど。
たぶん、そのうちまた書きます。

No title

上のふたりの票は反対票か。
でも票は票だ。
ふん!
プロフィール

Author:棚の上
2010年から断酒を始め、たぶん今は寛解できている。
自分にとって、40年も飲み続けてきた酒ってなんだったんだろうかと考えることは、結構奥深い感じがしてオモシロイ。
と余裕をカマシテるようだが、実はそうでもない。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR