中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

能見順応、杉内は貫禄 収穫は左腕2人

2013年2月18日 紙面から

日本代表−広島 2番手で登板し、2イニングを無失点に抑えた侍ジャパンの能見=サンマリン宮崎で(浅井慶撮影)

写真

 広島との練習試合に登板した7人の侍ジャパン投手の中で、結果、内容ともによかったのが能見篤史投手(33)=阪神=と杉内俊哉投手(32)=巨人=だ。WBC公式球への対応力に個人差があるのは明白。首脳陣は再編に踏み込んだ発言は控えたが、未登板の投手を含めての見極めが重要となりそうだ。

 滑る公式球に苦しむ侍投手陣の中で、抜群の対応力を見せたのが能見だった。3回から2番手で登板し、2イニングを無安打、無失点。ジャパンの生命線ともいえる投手力に、33歳の救世主が現れた。

 「ボールが滑るという条件の中、僕は速い球を投げる投手ではないのでいかに低めに集めるかを考えました。いろんなボールがくるとは思いますが、きょうに関しては扱えるかなと。しっかり変化してくれるイメージをもてました」

 菊池、エルドレッド、堂林から3奪三振。この試合は台湾プロ野球所属の審判員が球審を務めた。いわば国際試合に準じたわけだが、能見はゾーンの違いに苦しむこともなかった。なぜなら…。

 「ボール球で打ち取るのが僕のスタイル。僕が投げているのは見逃せばほとんどがボールですから。いかに振らせるかがポイントです。(判定も)いつも最悪を想定してやっていますから」

 公式球との相性が最も悪いのは、スライダーだと言われるが、能見の決め球はフォーク。統一球以上に落ち、振らせた。能見とともに結果を残したのが4番手の杉内だ。7回の1イニングをわずか7球で3人斬り。ファウルも含め、すべてが飛球だったのはストレートが走っていた証しだろう。

 「スライダーとチェンジアップの感覚は合ってなかったですけど、0点だからよかったです」

 初選出の能見に対して、こちらは3回連続。前回は5試合に登板して防御率0・00! 世界を知り尽くしている。「ボールへの慣れが人によって違う」(東尾投手総合コーチ)という現状。「きょうのメンバーでは能見が対応できている」(与田投手コーチ)という現実。先発か、崩れたときのための第2先発か、それともセットアッパーか。3連覇への航海は、両左腕の起用法にかかってくるかもしれない。

  (渋谷真)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ