株価:東証一時1万1千円を回復 2年9カ月ぶり
毎日新聞 2013年01月28日 09時23分(最終更新 01月28日 12時30分)
週明け28日の東京株式市場は、外国為替市場で一段と円安が進んだことを好感した買いが先行し、日経平均株価は続伸。一時、前週末終値比で70円超上昇し、1万1000円台を回復した。取引時間中の1万1000円台回復は、10年4月30日以来、約2年9カ月ぶり。市場では、安倍政権の経済・金融政策への期待感が強く、一段の株高を予想する声も多い。
1万1000円台回復は、前週末の米株高に加え、28日の為替市場で一時、約2年7カ月ぶりの円安・ドル高水準となる1ドル=91円台前半まで円が売られたことが要因。円安で業績改善が期待される自動車や電機など輸出関連銘柄の一角のほか、証券や不動産など、幅広い銘柄が買われる場面もあった。トヨタ自動車や日産自動車は、一時、昨年来高値を更新した。ただ、心理的な節目を回復した達成感もあり、1万1000円台をつけたあとは1万900円前後で取引されている。
市場では、今週から発表が本格化する企業の12年4〜12月期決算や、次期日銀総裁人事への関心が高い。安倍晋三首相の積極的な経済・金融政策に理解のある人材が登用されるとの見方が強いため、株価の上昇基調は続くとの見方が多い。【浜中慎哉】