アルジェリア事件:残る日本人1人の死亡確認…官房長官
毎日新聞 2013年01月24日 19時58分(最終更新 01月25日 01時31分)
菅義偉官房長官は24日夜、緊急に記者会見し、アルジェリアの人質事件で最後まで安否が不明だった日本人1人の死亡を確認したと発表した。日本人の死者は計10人になった。犠牲者9人の遺体と救出された日本人7人を日本に移送する政府専用機は24日午後(現地時間24日朝)、首都アルジェを出発した。早ければ25日朝に羽田空港に到着する。
これで安否が不明だった日本人10人全員の死亡が確認された。いずれも男性で、氏名は公表されていないが、政府関係者によると、最後の1人はプラント大手「日揮」(横浜市西区)の前副社長で最高顧問の新谷正法(あらたに・ただのり)さん(66)と判明した。菅氏は「10人一緒に発表したい」と述べ、25日の記者会見で氏名を公表する考えを示した。
最後の1人の遺体は現地時間24日午前、アルジェにとどまった城内(きうち)実外務政務官らが国籍不明の遺体の調査を続け、確認した。政府専用機の出発後だったため、城内氏は早期帰国に向けた手続きをとるようアルジェリア政府に要請した。24日夜、菅氏から報告を受けた安倍晋三首相は「テロはあまりにもひどすぎる。残念だ」と語った。菅氏は24日の会見で「政府として心からの哀悼の意を表明する」と述べた。【鈴木美穂】