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国際
【外信コラム】ソウルからヨボセヨ カルビにご用心
2013.2.16 03:16
[外信コラム]
韓国グルメにはいまさらの話だろうが、韓国焼き肉の代名詞になっている「カルビ」は本来、肋骨(ろっこつ)(あばら骨)を意味する言葉である。韓国では「交通事故でカルビを折った」とか「化石発掘で恐竜のカルビ発見」といったニュースが出る。したがって焼き肉のカルビは骨がついてこそカルビなのだ。
韓国ではカルビの需要が多いから結構、値が高い。そこで当然、悪い業者は知恵を働かす。ほかの部位の肉をあばら骨にくっつけて売ったり。「カルビサル」といって骨をはずしたあばら肉だけもあるので骨は余っている。これに肉をつまようじでつないだり食品接着剤でくっつけるのだ。
最近の“知恵モノ”には外国からタダみたいなあばら骨だけを輸入し他の肉をくっつけたのもある。客側の対策としては、カルビを焼くときは必ず骨ごと焼き、肉は切り離さず骨をつかんで肉をかじるという伝統スタイルを守ることだ。近年、従業員が焼く前に肉を切り離す風景をよく見かけるがこれなど怪しい。
韓国では愛国主義もあって消費者の“国産神話”が強い。その結果、国産牛肉は高く売れるので輸入モノを国産と偽る詐欺が多い。客はほとんど見分けられないからだ。しかし最近、輸入モノで豪州産の「ワギュウ(和牛)」が人気というのは面白い。(黒田勝弘)
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